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近世大名は城下を迷路化なんてしなかった

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近世大名は防衛のため城下の街路を、敵が容易に近づけないように屈曲させたという。しかし各地の城下絵図を見るときれいな碁盤目をしてる城下が少なくない。いったい、通説はどの程度、真なの… もっと読む
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#長安

近世大名は城下を迷路化なんてしなかった(23) 第5章 5.4.3. 中世の方格設計都市②

### 5.4.4. 中国における中国式都城制の変遷■ 春秋・戦国時代の城郭都市は周の理想から離れていった さて。古代中国においては商(殷)の時代に方形プランと中心軸プランが始まり、西周の時代に碁盤目街路、すなわち方格設計が都市の理想形態とされたことがわかりました。ここでもやはり、方格設計は車輪が伝達したあとだったのです。 周王朝が絶頂だった時代には、地方都市も、周の理想とした都市計画を自分の都市に用いたようです。これはチーフー・グーチァン(曲阜故城)のレイアウトから推