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昔の写真を見て知らない人みたいと母さんは言った

5月30日、今月2度目の通院同行。(糖尿内科は4週間に1回だからずれこむときがある)
採血→心電図→循環器→血液内科→フットケア→糖尿内科→貧血の注射 でコンプリートというコース。
想像したよりはスイスイ進み、介護タクシーさんが帰りを急いでたのもあって、13時半前には、はやてのように格納されていった。

慌ただしい中、母さんに写真を見せる。
こないだ、11年前の今日っていうんで写真が出てきたよ。

その左側には父さんがいて、右側ではテレビが鳴ってたはずである。

久しぶりに実家に帰った時の写真だろう。
たぶん犬のケンタは2歳くらいで、むっちむっちしている。


あら、ケンタだ。

あら、わたしか。

若いわ。

なーんか知らない人みたい。


手放しきってる母さんは、ふたたび、Amazonでこれ買ってこれ買ってという買い物メモを開きだすのであった。

もうこの家には誰も住んでいない。

11年前の当たり前は、もうここにはないんであった。

今を大事に。

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