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【スキンケア】・【メイク】に関するアンケート-コロナ禍から現在までの変化・購買データ分析・価値観調査

昨年2023年3月のマスク着用緩和以降、街中でノーマスクの人々を見かけることも当たり前の光景となりました。この1年間でマスクを外す機会も増えたため、スキンケアやメイクへの意識に変化があった女性も多いのではないでしょうか。
そこで今回は全国の女性POB会員2,276人(平均年齢57.9歳)に、「スキンケア・メイクに関するアンケート」を2024年1月19日~25日に実施しました。


コロナ禍中と現在【スキンケア】・【メイク】の変化は?

まずは、コロナ禍中と現在を比較した際の変化についてたずねました。

「スキンケア(25.0%)」、「メイク(45.1%)」で変化があった

「スキンケア」については4人に1人となる25.0%が「変化があった」と回答しました。
あわせて「金額」、「時間」、「頻度」、「アイテム数」のそれぞれでどのような変化があったかたずねたところ、増減はほぼ同割合、合わせて約3割が変化があったと回答。その中でも「金額」が最も変化が大きく、次に「アイテム数」「時間」「頻度」が続きました。

一方「メイク」は、「スキンケア」より約+20Pt高い45.1%が「変化があった」と回答しました。「金額」「時間」「頻度」「アイテム数」の各項目それぞれで約4割が変化があったと回答され、増減はおおよそ1:3で「減った」と回答した人の割合が多くなっています。中でも「頻度」の変化が最も大きく、次に「時間」「金額」「アイテム数」が続きました。

【スキンケア】・【メイク】見直したアイテムは?

次に、各カテゴリのアイテムの見直しについてたずねました。

「スキンケア(29.7%)」、「メイク(37.0%)」でアイテム見直し

【スキンケア】や【メイク】で見直したアイテムがあるか調査した結果、「スキンケア(29.7%)」、「メイク(37.0%)」で該当すると回答されました。
コメントを見ると、マスク着用頻度の減少、人目に触れる機会が増加するにあたり、意識の変化が起こっていることをうかがい知ることができます。

【スキンケア】
「マスク荒れが治まったから見直した(30代女性)」
「マスク外すので、パックと洗顔は保湿と美白効果 (30代女性)」
「メイクの機会が増えたので、クレンジング以外にも角質取りなど追加するようになった (20代女性)」
「マスクをしているので顔がよく見えないから、コロナ禍は美容液まではつけなかった。(50代女性)」
「マスクをしていた頃は軽めの日焼け止めと安価なシートマスク程度だったが、マスク無しになって日焼け止めは紫外線をしっかり防げる物、シートマスクも保湿成分・美容成分多めの物に変えた(50代女性)」

【メイク】
「コロナ禍はマスクで隠れるので口紅を使用しなかったが、今は使っている。(50代女性)」
「マスクを外すようになってきたのでメークは目元や口元を意識するようになった。(50代女性)」
「見える部分が増えたのでファンでをしっとりしながらカバー出来るものを探した (30代女性)」
「肌荒れも目もゴロゴロ不快のためファンデーションと日焼け止めのみです。化粧品の価格も値上がりして自分で無理のないものに変えています。(50代女性)」
「マスクを外す様になったのでチークを使う様になりました。(60代女性)」

レシート調査:【スキンケア】・【メイク】構成比

【スキンケア】・【メイク】それぞれのアイテムの購買状況には、どのような変化があるのでしょうか。直近2023年10-12月と前年同期間のレシートデータを比較し分析していきます。(調査期間:2022年10-12月、2023年10-12月、レシート枚数7,255,494枚)。

下図はドラックストアで購入された各商品カテゴリ購入個数の構成比をあらわしています。

ベースメイク関連商品を中心に変化

POB会員が購入した≪スキンケア≫商品の中で、前年と比較し同カテゴリの中で構成比、順位をともに上げた「メイク落とし」「パック」に注目します。
会員のコメントを見ると23年3月のマスク着用緩和以降、身だしなみやスキンケアを意識するにともない購入機会が増加したことがわかります。

「脱マスクで化粧ノリが気になってシートマスクをするようになった(30代女性)」
「マスクで見えないのであまり気にならなかったが、化粧ノリとかが気になりシートマスクをするようになった(30代女性)」
「メイクをする様になったのでクレンジングに気を使う様になりました。(60代女性)」
「メイク頻度が上がりクレンジングの使用が増えた(50代女性)」

一方≪メイク≫商品は前年と比較し特に「アイブロウ」「ファンデーション」の構成比が上昇、「化粧下地」「フェイスパウダー」の2カテゴリが順位を上げています。

コメントを見ると、マスクの有無にかかわらず、メイクにおけるアイブロウの存在がいかに重要であるかがわかります。

「眉毛とアイラインだけでもメイクすればなんとかなる(30代女性)」
「マスク着用でも眉は必要 (40代女性)」
「年々形の流行が変わるので眉は気を使う(50代女性)」
「メイクは時間がなくても眉毛だけは手を抜かない (50代女性)」

また、ベースメイクアイテムへの意識向上や使用機会増加の影響が、購買データと消費者の声からもうかがい知ることができました。

「マスクをしなくなり、よりカバー力のあるものを使うようになった(20代女性)」
「マスクを外す機会も増えたので肌をキレイに見せたい (50代女性)」
「コロナ禍はファンデをしていなかったが、マスクを外す機会が増えてファンデをしっかりするようになった。(30代女性)」
「マスクを外す事も増えたのでコロナ禍中使用していなかったファンデ、チークは復活しました。 (40代女性)」

2024年【スキンケア】・【メイク】価値観調査

コロナ禍を経た現在、女性POB会員が【スキンケア】・【メイク】それぞれの商品購入時にどのような価値感を持っているのか、「数量」「価格」「新商品」「口コミ・評価」の4項目それぞれで分析し深堀します。

スキンケアは品質、メイクはプチプラを重視する傾向

≪数量≫については、どちらの商品も「つい買いすぎてしまう」「好きなだけ買う」といった人は2割に満たず、8割以上が必要数購入する傾向です。比較すると、スキンケアよりメイクの方が特に「本当に必要かどうかを考え、必要最小限の数・分量を買う(+5.8Pt)」傾向が高いようです。

「遊び心も入れたいが、基本は会社勤めに使える色だけに絞っている。(20代女性)」
「店頭でテスターを数回使用し、自分の肌に合っているかどうか重視する(50代女性)」

≪価格≫については、スキンケアは「品質」、メイクは「価格の安さ」を重視する傾向がみられました。メイクの中でもファンデーションなど肌に直に使用する商品ほど品質が重視されるようですが、ポイントメイクは“プチプラ”商品でも品質が良く、ラインナップも充実していることから安価な商品が人気のようです。

「スキンケア、ベースメイクはいいものを使いたいが、ポイントメイクはプチプラでも気に入ればいい。(30代女性)」
「有名ブランドの中身とプチプラ製品はほぼ変わらないので、その中から使い勝手の良いものをピックアップしている。(50代女性)」

≪新商品≫について、「新商品」と「決まったもの」を購入する人は、どちらもほとんど同比率ですがわずかに「決まったものを買う」と回答する人が多いです。特にスキンケアは、商品が肌に合わない場合もあるためその傾向が強いことがうかがえます。

「色々試して失敗したくないし、無駄にもしたくないので、ある程度決まったものを買い続けているし、今後もそうするつもり(30代女性)」
「肌に合わないと荒れてしまい回復にお金も時間もかかって無駄なので、買うまでよく調べて考えるようにしている(40代女性)」

≪口コミ・評価≫は、「情報を検索して商品を購入する」と回答した人は「スキンケア」「メイク」どちらも4割に留まりました。前出のアンケート結果のように「決まったものを買う」価値観の人が多いことから、3割は「全く口コミ・評価を気にせず自分の価値観を基準に検討する」と回答しています。

「口コミが良いこと=自分のお肌にあうアイテムではないので、サンプルなどでお試しできるのであれば試してから購入する。(40代女性)」
「口コミは気になり見ているが、自分に合ったものがベストなので、あまり冒険はしない(50代女性)」


アンケート調査の結果、コロナ禍で自分の肌を見つめ直す時間が増え、より「肌」への関心が高まっていることがわかりました。その影響からか、素材を生かす自然な仕上がりで透明感のあるメイクがトレンドになっているので、スキンケア・ベースメイク市場も引き続きニーズが高まることと予想されます。

今後も、レシートと消費者アンケートで様々なトレンドを分析していきます。

データに関してご質問等ある方は、お気軽にお問合せください。

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