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ライカM11-Pを買う時に考えたこと #2|素材

金属の道具は好きですか?

触れて使う道具の素材として、私は金属が好きです。やっぱりカメラも金属感をしっかり感じられるものが使いたいと思いました。触っていて、使っていて気持ち良いですので。

今まで使ったことのあるカメラ、普通に購入できるデジタルカメラの中では、M型ライカが一番理想に近いと思いました。同じライカのQもSLも使用経験ありですが、それらも含めてです。


価格について書いてから随分時間が経ってしまいました。こちらもどうぞ。


毎日使っている金属素材の道具

ベタですが、AppleのiPhone / iPad / MacBook、Snow Peakのマグカップなどを毎日使っています。バンライフ、車生活しているので、限られたものしか持っていないのですが。それらの外装はアルミやチタン素材で出来ている訳ですが、そういったプロダクトに触れると気持ち良いですし、使い込みたいと思わせます。触覚だけでなく、光の反射や影の落ち方を見て楽しんだり動かした時や置いた時に出る音に質感を感じたり、三つの感覚に訴えられます。


カメラとしてもたくさん使っているiPhone 15 Pro Max、外装やボタンの質感など、みなさんも良くご存知の通りすごく良いです。その前は廉価版とされるiPhone SEを使っていましたが、それも劣らずに質感が高かったです。このレベルのプロダクトは世の中に本当に無いですよね。デジタルカメラを見回しても、iPhone以外のスマートフォンなどを見回しても。


M11-P購入検討時に所有していたカメラ

半年ほど前から、SonyのZV-E1というカメラを使っています。フルサイズセンサー、高い動画性能、高性能なマイク、手ぶれ補正機構ありで483gととても軽量です。これを実現するために外装がプラスチックになっています。スッキリとしたデザインは嫌いではなく、質感も悪いとは思っていません。なお、ライカのMレンズのような素材もデザインも良いレンズを付けると、全体の質感がグッとレベルアップします。それでも、M型ライカが欲しくなってしまいました。


ちなみに、もうひとつ前に持っていたカメラが同じくSonyのFX3、こちらは外装の半分くらいが金属素材で質感も良かったのですが、残念ながら操作系のボタン類はプラスチック。715gとそこそこ重かったです。

静止画しか撮れないM型ライカの話に突然、動画カメラを比較対象に持ち出してきて、すみません。しばらく動画ばかり撮っていたのと、静止画でも画素数は1,200万画素あれば十分、それよりもライカMレンズの画角がクロップされないようにフルサイズセンサー、出来るだけ軽いものを求めて上のカメラを使っていました。(この記事の趣旨とはズレますが、6,000万画素を経験した後では、もう1,200万画素クラスのカメラには戻れそうにありません。)

今まで使ったことのあるカメラと時間軸を広げ、かつデジタルという縛りも取っ払います。20年ほど前です。NikonのFM3Aという一眼レフのフィルムカメラを使っていました。このカメラはもちろん金属製でしっかりとしていて、私が今まで使ったカメラで一番質感が良かったものの一つでした。Nikonからデジタルカメラとしては、しばらく前にDf、最近Zfとクラシックな雰囲気とある程度の質感の良いものが出ていますが、買って使うには至りませんでした。


久しぶりのM型ライカを手にしてみて

程よく重く、握ればしっかりとした剛性を感じます。円柱を二つ繋いだ形状が、丸い柔らかさとフラットさの両方を感じれて気持ち良いです。トップカバーは触れるとほんのり冷たさを感じます。素材が真鍮からアルミニウムに変更されていて、マットペイントになっていることで、先代よりも金属素材感が若干ですが薄れているようにも感じます。それでも、デジタルカメラでこの素材感・金属感なのは嬉しいです。使い込んでいこうと思います。

強いて言えば、背面のボタンがプラスチックなのは残念です。金属に出来たらもっと質感が上がり、完璧になるのにと思ったりします。M10-Dなどの「D」モデルになると液晶モニターとボタンが無くなり、中央に電源と露出補正を兼ねたダイヤルだけのフラットな背面になります。触ったことがありますが、あれは究極形態ですね。凸凹が無くなり右手の親指に違和感が無くなるというか。

撮影時に操作する部分はすべて金属素材です。電源、シャッターボタン、シャッタースピードダイヤル、ISOダイヤルは操作すればカチッと音が鳴り気持ち良いです。さらに、シャッター横にあるファンクションボタンも親指のダイヤルも抜かりなく同様、撮影中に操作すると気持ちが高まります。

金属素材をたっぷり使っていて、フルサイズセンサー機で530gというのは素晴らしいと思います。似たスペックでSonyにはα7CRがありますが、今はライカを選びます。


手放さなかったMレンズ

M型ライカやSLにマウントしながら使ってきたMレンズは、ボディは手放したとしても手元に置き続けてきました。上記のようにSony機にマウントして静止画も動画も撮ったりしていました。

これらも素材はアルミまたは真鍮、それとガラス。劣化しそうなラバーも、いつか修理不能になる電子部品も使われていません。少なくとも自分が生きている間はずっと使い続けられそうな道具です。素材という意味でも、写りという意味でも、純正のボディとレンズの組み合わせにして、完成された状態で使いたいと思いました。

M型ライカは、形良し、素材良し。美しいカメラです。

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