2023年全体の振り返り
■ 今年できたこと
・note更新 単発3つ+振り返りnote1か月分×12本
振り返りは毎月更新を継続できましたが、単発の記事はほとんど出せませんでした。途中から振り返りnoteに読書レビューを書くようにしたので、一本一本の密度をちゃんと上げられたことと、アウトプットの機会がちゃんと作れたことが良かったポイントです。
・勉強記録のやりかた改修
去年から今年の途中まではかなり手間のかかる方法で記録を取っていましたが、そのせいで途中から記録をサボってしまいました。それをいろいろ改良しました。比較すると、以下のような感じです。
改修前
記録
紙にいったん書いて記録。記入
1週間ごとにスプレッドシートを直接編集。
本や参考書の情報も毎回記入。集計
本や参考書ごとの累計勉強時間を表示するだけ。
改修後
記録&記入
GoogleFormを使ってその場で記入&記録。
本の情報は、GASを用いてリスト化。最近勉強したものがプルダウンの上部に来るようにしたので、いちいち本の情報をコピペする工程がなくなる。集計
QUERY関数を学んだので、条件に合わせた集計が可能になる。
弊社がDXだかなんだかの関係でMicrosoftだけでなくGoogleのソフトを使い始めた時期なので、それに対応すべく学んだことが活きました。
・本29冊読破
ぱっと見の印象はかなり雑多に読んでいるように見えます。読書をする目的の一つは見識を増やすことにあるので、これは問題ないですね。
反省点としては、思ったより読書量が少ないことです。ひそかに4冊/月のペースを目指していましたが、結局昨年(30冊読破)とほぼ同じ量になりました。
良かった本に関しては、後述します。
・転職活動に踏み切れた
これは今年できたことというよりは、ここ1か月程度の話ですが……。自分のキャリアについて長々と悩んでいましたが、その回答として現状維持以外の方策を取ることができました。
■ 今年買った中で良かった本
順番は好きな順ではなく、読破した順です。
物価とは何か
その名の通り、物価についてひたすら書かれた本。めちゃくちゃ重そうな見た目に反して、中身は初学者でも簡単に理解できるような作りでした。
長年日本が陥っていた緩やかなデフレの良し悪しは何かについては、前例がないお陰で経済学者でも回答が難しいそうです。この著者はそう断ったうえで、主に弊害について記述していました。
その中で一番印象に残っているのは、いわゆるサイレント値上げ(シュリンクフレーション)です。物価が向上的に上がる海外(アメリカ・イギリス・フランスなど)と日本を比較すると、商品が値上げしたとき、日本人のほうが買い控えしたり安いものを探す等の反応を示すそうです。その結果、企業は内容量を減らして価格を維持するという方策をとらざるを得なくなります(価格の硬直性)。
ただ、その内容量を減らすだけでも結構な労力がかかっているみたいです。筆者が取材した際には、内容量を減らしつつも満足度を下げずに維持するため、必死に開発を進める姿がありました。ただ内容量を減らすために企業は商品開発レベルの労力を費やし、顧客はそれを見て残念な気持ちになるというLose-Loseの関係ができてしまいます。
ここ最近は色々あって(たぶん、この本の論理だと政府の収支が悪化していることによって)物価が上昇しています。この本を読む前ならただ悪印象しか抱かなかったでしょうけど、読んだ今なら「日本企業や国民が価格の硬直性から脱却できるチャンスでもある」という見方もできます。まあ、給与がそれに合わせて増えないとただ貧乏になるだけなんですけど……
地味に読書レビューを書いていなかったので、軽く書きました。
「ユーザーフレンドリー」全史
世界の様々な事例を元に、ユーザーフレンドリーの概念が生まれたところから、その発展と弊害までを触れた本です。全体のコアメッセージとしては「何かをデザインするときは適切なものを選べ」だと受け取りました。
文中に結構な頻度で出てきたワードは、フィードバックとメタファーです。最初にスリーマイル島原子力発電所事故という失敗事例が挙げられていました。何が悪かったかというと、
バルブを開放させるためにスイッチを押したら、ランプが点灯した。しかし、そのランプは「バルブを開放しようとしてます」ということを示すだけで、実際は開放していなかった。
原子炉内の温度を知らせるパネルが測定の上限を超えて「???℃」となっていて、実態がどうなっているかがわからなくなっていた。
同じランプ点灯でも場所によって意味が大きく分かれていて、赤いランプには14種類、緑色のランプには11種類の意味があった。
部屋の壁から天井まで操作パネルで埋め尽くされていたが、その配置は全く統一感がなかった。原子炉からの漏水を知らせるランプの隣に、エレベーターの故障を知らせるランプがあった。
という、嫌がらせとしか思えない作りになっていたようです。前半2つは誤ったフィードバックによって実態が把握できなくなった例で、後半2つは不適切なメタファーで理解が妨げられた例です。
この本の序盤から中盤までは、そういった失敗事例に加えて成功事例が多数挙げられ、それぞれの要因は何かを分析しています。前述の失敗事例はデザインっぽい雰囲気ですが、成功事例には、単に見た目に限らないデザインの話が出てきます。
例えば、女性が暴漢に襲われた際に救助を求める方法として、「ボタンを3度押すと警察に通報する」ということを考案した人がいました。しかし、後からそれに加えて「ボタンを1度押すと特定の親友に連絡を求める」という機能も加えられました。アイデアを聞いた人や学者からのアドバイスにより、女性が暴漢に襲われる例のほとんどはそれなりに関係性のある知り合いからのものであったことが判明したからです。なので、襲われているほどではないにしても不審な状況になったとき、親友が間に入ることで事故を未然に防ぐ工夫がなされるようになりました。
なので、単に見た目をわかりやすくするという話に限らず、設計思想の大切さについても触れています。まとめるのがダルくなってきたのでこのへんにしておきます。
バウムクーヘンの文化史 パン・料理・菓子、越境する銘菓
7月の振り返りに譲ります。
ポテトチップスと日本人
結局これのレビューを書いていなかったですね……。来年ちゃんと書きます。マジで。
科学者はなぜ神を信じるのか
6月の振り返りに譲ります。
■ 来年やりたいこと
・勉強時間を増やす
どうしてもサボる時間が増えがちなので、それを防ぐ
・価値のある記事を書く
基本的に本のレビューか振り返りかくらいしか書いておらず、自分以外にあまり意味のない記事ばかりになってしまいました。本などのインプットは多分にあるので、レビュー以外でアウトプットを増やして、時間を費やして本でも価値があるような記事を書いていきたい所存です。
・転職を経て成長する
詳しい事は転職先を決めたときに記述しますが、現状の仕事だと成長ができないというのが悩みの原点です。逆に言えば、よほどのことがない限り転職したあとでその言い訳は通用しないので、継続的に研鑽に取り組んで市場価値を上げていく必要があります。
というわけで、良いお年を。
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