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憑依?「今すぐ飛び降りたい・・・」

これは、マンションで一人暮らしをしていたとき、深夜に起こった不可解で怖い体験です。

何の理由もなく湧いてきた感情

季節は覚えていません。
ただ、もう遅い時間帯で、ほとんどの人は就寝しているであろう時刻でした。当時は昼夜関係なく仕事をしていて、その日も一息つけたのは深夜12時頃。ようやくベッドに入ったというのに寝付けず、ゴロゴロしていました。

すると・・・。
何の脈絡もなく突然
「ベランダから飛び降りなければ!」
という感情が湧いてきたのです。理由はありません。とにかく、飛び降りなければいけない、今すぐ!という、強迫観念に襲われ、恐怖を覚えました。

仕事もプライベートも順調。死ぬ理由はゼロです。
なのに
「今すぐ飛び降りなければ!」
という強い感情が押し寄せてきます。
ただ、その感情に完全に支配されているわけではなく
「いやいや、絶対ダメ!」
と、どうにか踏みとどまるまともな自分もいます。

ベランダを乗り越えたい願望に駆られる自分をどうにかしたいと、私は当時まだ結婚前だった夫に電話をしました。
夫に事情を話すと怪訝そうな感じでしたが、それでも話し相手になってくれているうちに落ち着き、本来の自分に戻れました。そして、安心して眠ることができたのです。

向かいの建物で起こった事件

一体なぜ、急にあんな気持ちになったのか・・・。
原因を探っていた私が思い出したのは、暫く前に向かいの建物であった投身自殺です。

あれは、夫がちょうど遊びに来ていたときでした。深夜12時頃、窓越しに赤い光が。カーテンを開けると、道路を挟んだ向かいの商業施設の入り口に救急車が停まっています。
「ジムで誰か体調不良になったのかな?」
「いや、もうとっくに全館閉まってるはずだよ」
などと話していましたが、後日、ある人がビルの屋上から飛び降りて自殺していたことがわかりました。私たちが見たのは、ちょうどその直後だったようです。

当時住んでいたマンションも含め、その一帯はある有力者が中心になって開発を進めた場所。
マンションが最初に完成。次に道路拡張、そして向かいの商業施設に周辺の店舗と工事は進んでいきました。
商業施設になった場所は、もともと角に大きな酒屋さんがありました。恐らく何代か続いてきた老舗です。

私は早くからマンションに入居して工事の流れを見てきたので知っていますが、商業施設の工事内容を書いた案内版には、初めはその酒屋さんの屋号が付いていました。そして、施設の一角には酒屋さんがそのまま入る予定になっていたんです。
それが、いつの間にか施設の名称が変わり、完成してみると一向に酒屋さんが入る様子はありません。
暫く経った頃、ようやく一階の片隅にできたのがコンビニ。それが元の酒屋さんの店でした。

(え?当初と場所も広さも変わっているよね?)

私は不思議に思っていましたが、酒屋さんの知人に聞いたところ、どうもうまく騙されてしまったようだと。土地をどうにか手に入れたいための策略にはまったようだと話していました。
結局、コンビニは短期間で閉店。その後はどのフロアにも酒屋さんが入ることはありませんでした。
そして、その後の例の事件へとつながっていくわけです。


ところで、私はそもそも冷媒体質のようで、この体験も恐らく一瞬憑依されたのではないかと思っています(今は、ある神仏に守ってもらえているので、そういったことはありません)。
そして、不可解な自殺や事件を聞くと、自分の体験を思い出します。何らかに憑依されて我を失い、亡くなる人っているんじゃないかと思います。

それにしても、酷い話ですよ。
私欲のために他人を騙して追い込むような人は、きっと自分に返ってくるでしょうね。

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