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自分にできることで、誰かを支える。アニメ映画「ジョゼと虎と魚たち」

こんにちは。
今日は小説、実写映画、アニメ映画になったお話について
書こうと思ったのですが、
小説、実写映画ともに、未読なので
少し偏った内容かもしれませんが、実写の酷評などありましたので…
私はアニメ映画について書くことにします。

ダイビングショップでアルバイトをする大学生、恒夫
ある日の帰り道で坂を猛スピードで駆け降りてくる
車椅子の少女を助ける。
助けてくれたお礼にと、少女の祖母が晩御飯をご馳走してくれたが
少女は恒夫に対して冷たい態度をとってしまう。
そして少女は自分のことを”ジョゼ”と呼ぶように言った。

お金を貯めている。と言っていた恒夫に、ジョゼの監視兼手伝い役として
うちで働かないか?と持ちかけ  
車椅子の少女、ジョゼと普通の大学生だった恒夫の
障害を乗り越えるラブストーリー。

■     ■     ■

最初こそ、家から出ることを禁止されていたジョゼが
自分の力で家を出るも、うまくいかず、諦めかけていたところを
恒夫に助けてもらいながら、少しづつ外の世界に触れていく様子は
障害者であるジョゼの世界が広がっていき
物語も明るくなっていきます。しかし、健常者との違いを見せられると
ジョゼは心を閉ざしがちになります。

ここで諦めないのが恒夫の優しさが出ているところです。
このままハッピーエンドか?と思いきや
恒夫はずっと留学を夢みて頑張っていたことがわかり
留学や奨学金も決定した時
ジョゼに何と言ったら良いかわからずにいました。

そしてジョゼからの最後の仕事
恒夫に降りかかる悪夢

これをどう乗り越えていく過程は、些細なことだけれども
実行に移すのには、とても勇気がいること。
周りの人と助け合い、時にはぶつかり合いながらも
自分にできることで、誰かを助けたいという一途な思いが
胸に刺さる作品です。

スタッフがすごいのも、この作品の魅力です
ジョゼが描く劇中画は、絵本作家の松田奈那子さん。
独特の色彩と表現で、作品の核となる絵が生まれます。

そして劇中に流れる音楽
あのヴァイオレット・エヴァーガーデンでお馴染みの
Evan Call(エバン・コール)さんです。

目でも感動し、耳でも心揺さぶられ、まさにアニメの美味しいところを
丸ごと乗っけてしまったのではないか?!と感じました。

おそらく、実写版では、ここまでのキャスティングは
なかったと思われます。

さらに、作品の舞台が大阪なので
アメリカ村、HEP5、てんしば、天王寺動物園、海遊館、大阪メトロなど
かなり忠実に再現されているので
大阪に馴染みのある人にとっては、あ、ここ知ってる!
と楽しみの一つにもなります。

障害者と健常者の複雑で難しい問題ではありますが
アニメ映画にすることで、少しでもハッピーエンドに近づけられたのでは
と感じました。

プライムビデオでもレンタルされていますので
ぜひ、絵に興味のある人、美しい音楽が聴きたい人、大阪を楽しみたい人
ラブストーリーが好きな人におすすめのアニメ映画です。


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