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決断のタイミング


ここのところずっと探している物がある。仕事に持って行くバッグだ。と言っても堅苦しいハンドバッグのような物ではなく、荷物がいっぱいとA4サイズのファイルや雑誌も入る大きさ。トートバッグのようなもの。軽くて、汚れが目立たなくて、出来ればちょっと可愛い要素もあって、と。まあいつものことで、私はこだわりポイントが多いのでそれを全部網羅するか、あるいはちょっとはずしててもギリOKくらいの物が見つかるまで探索の旅は続く。


本好きの友達で、新刊を買って読んだらすぐ古本屋で売って、その代金でまたすぐに新刊を買って読んですぐ売ってーを繰り返してる人がいる。すごく賢いと思うけど、私には真似出来ない。だって、好きな本はずっと手元に置いておきたいし、高く買い取ってもらえる間に読んで売る、これって結構難しいと思う。

ところで皆はいらなくなった本とかCDとかはどうしてるんだろう?メルカリで売る?BOOKOFFみたいなリサイクルショップに売りに行く?

売りに行ったとして、それが自分が思ってたより安い場合はどうしてる?プロがそう言うならそれが相場だと思って諦めて売る?捨てるよりは例え安くてもお金になればそれで良い?それとも他のお店も回ってみる?ネットで調べれば大体の相場なんかは分かっても、個体差があって、少し汚れてたりとか付属品があるとか無いとかで値段は変わるから、実際に行ってみないと分からないとこはある。


さて、うちの次女が飽きてしまったゲームをリサイクルショップに持ち込んだ。Nintendo Switch本体と『リングフィットアドベンチャー』のセットだ。一時ハマって一生懸命やってたが、ここしばらくは放置されたままだった。売りに行くというので、私も本を何冊かことづけた。まあ私の本は大した額にはならないやつばかりだが、ゲームのほうはいくらか使用感はあるとしても元が3万円以上もするのだからそれなりにはとってくれるだろうとは思っていた。

ところがだ。
初めに行ったお店では、なんと驚きの買取価格を告げられた。


300円。

次女は耳を疑った。付属品も完璧に揃ってるこのセットがどうしてたったの300円なのか?
するとこう言われた。

「持ち手のあたりが少しネチョついてる感じがあるので」と。

持ち手はゴム?シリコン?
そこを握って運動するので、ネチョつき感があるのか?しかし、それにしたって300円はないんじゃない?ネチョつきも、洗剤か何かで拭いたりすれば多少は気にならなくなるかもしれないじゃない?

でも、もしかして持ち手のネチョつきはこの業界では大きなマイナスポイントで、どこのお店に行ってもそのネチョつきがあるかぎり買取価格は大きく違わないのかも知れない。
だったら300円で手を打つべき?

‥悩む。

だけど、やっぱりどう考えても300円は安すぎる。

「やっぱり売りません。持って帰ります」

と次女はそれらを売らなかった。その時頭の中には別のお店のことが浮かんでいた。そこから車ですぐの所にもう一軒別のお店があるのを知っていたのだ。普段は利用していないけど、行って見積もりだけでもしてもらおう。で、やっぱり300円の価値しかないのであれば、そこで売って帰ろう。次女はそう考えた。

そしてその2軒目のお店で、次女はまたも耳を疑った。



25000円。

そのお店が提示してくれた買取価格は、なんと25000円。

「売ります」即決だった。


以上。
次女のゲームが300円から25000円に化けた話。

私は思った。お店によってここまで差があるなんて驚きだ。もしも一軒目で300円ではなく例えば10000円ですと言われていたらどうだったろう?私なら多分売ってたと思う。そう思うと一軒目で300円だったから別のお店を回ってみようと考えたわけで、ある意味ラッキーだったのかもしれない。

どのタイミングで決断するか。
それは運みたいなもの。次女はとても良い仕事をしたと思う。
ちなみに私の本はどれも一冊100円くらいの買取価格だったようで、私のほうは売るタイミングを完全にはずしてしまっていたみたいだ。



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