映画『マルセル』を観た。

特に事前情報は入れずに、靴を履いた貝殻ちゃんのストップモーション映画らしい、くらいの状態で見に行った。

あのね。
めちゃくちゃ良かった。

数少ない事前情報にあった〝靴を履いた貝殻ちゃん〟は主人公のマルセルのことで、物語は彼が主人公のドキュメンタリー映画というていで進んでいく。

映画が始まってすぐ、テニスボールが意思を持ったかのように動き出し、階下に降りたと思ったら、なんとそのテニスボールの中から貝殻が出てきたところでもう早速のマルセルイリュージョンである。

このイリュージョンはこの先も続き、彼はその小さな小さな体でも人（貝）並みの生活が出来るように知恵を絞って暮らしている。

ミキサーで気を揺らしたり、人の毛を使ってターザンしたり、吸入薬が入った入れ物で滑り台したり、食パンをベッドにして寝たり。

マルセルの知恵はどれもワクワクするものばかりで、マルセル自身、楽しみながら日々を生きていることがひしひしと伝わって来るのだ。

さらにその知恵が遺憾無く発揮されるのが、なんと言ってもウィットに富んだ言葉選びだ。

ドキュメンタリーを撮影する監督役の俳優さんとの掛け合いが最高で、細かくは触れないが「マルセルが歌を教えるシーン」と「エンディングでの監督との掛け合い」が特に好きだった。

ハートフルに始まる映画だけど、ゆくゆくは失った家族を探すため、人間の無垢な愚かさ、立ち止まってしまうことの恐れ、あまりにも大きい世界の広さ、様々な壁に立ち向かって行く姿に心を打たれ、物語の行く末を見届けなくてはならないと言う気持ちにさせられる。

乗り越えるための勇気を与えてくれるいい作品に出会えた。

ってかストップモーション感無さすぎてやべぇからマジで見てください。

ここまでのご視聴ありがとうございました🙇‍♂️

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