見出し画像

1960年代~80年代の泣ける名曲100選⑥~ ミッシェル・ポルナレフ、伊藤さやか、沢田聖子、パット・ベネターなど16曲

ジャンルを問わずマイナー調の泣ける名曲を聴いて行こうというシリーズです。

064    ミッシェル・ポルナレフ「哀しみの終るとき

サビがないので短い曲ですが、ミッシェル・ポルナレフのベストワン。                カトリーヌ・ドヌーブ、マルチェロ・マストロヤンニ主演の同名映画の主題歌です。

065    大塚ジュンコ「素敵にジングルベル」

伊藤さやかのカバー。伊藤さやかバージョンと比べると編曲が遥かに洗練され、ブルースロック調もより強くなっています。転調して女性コーラスが入る後半の展開も見事です。曲は抜群にいいし歌もうまいのに、全くヒットしなかったのが不思議でした。                                            
作曲は、長渕剛。初期には「涙のセレナーデ」「巡恋歌」「雨の嵐山」「順子」など抒情的な曲もけっこう歌っていましたが、いつの間にかムキムキのマッチョに変身。まるで別人のようです。最近のコンサート会場は無数の日章旗が振られ、まるで国粋主義者たちの集会のような有様です。

066   伊藤さやか「素敵にジングルベル」

                                 067   ジョン・F・ケネディ「自由への賛歌」(月影のビギン)Let Us Begin Beguine

1961年1月20日のケネディ大統領就任演説の一部にコーラスと伴奏を重ねるというシャルル・アズナブールの名曲「イサベル」と同じ手法が使われています。「イザベル」と同様、付け加えられたメロディが素晴らしいので、思ず聞き惚れてしまいます。出来れば、ケネディの演説抜きのバージョンを出してほしいくらいです。

1963年の「日米初宇宙中継」で飛び込んで来たケネディ大統領暗殺の悲報は、日本中(そして、世界中)に衝撃を与えました。オズワルドの単独犯行説からCIA、軍産複合体、政敵、副大統領のジョンソン、マフィア、FRB(ケネディによる政府通貨発行計画阻止)、果てはキューバやソ連などの外国による陰謀説まで様々な説が唱えられていますが、未だに真相は闇の中です。

米国の情報公開制度によって政府が保管している暗殺事件関係の膨大な資料の一部が、2017年と2021年に公開されました。しかし、真相解明に結びつくような情報はなく、米国民を落胆させました。まだ多くの情報が政府の機密情報保管庫に眠ったままですが、最重要資料は隠蔽されたまま永久に公開されないのではないかという悲観的見方も出ています。

ケネディはその表のイメージとは違って、裏ではかなり強引であくどい事もやっていた政治家ですが、いずれにせよ暗殺の真相が明らかになると政府にとっては非常に都合が悪いという事なのでしょう。

068    白川ルミ子「日暮れの待ちぼうけ」

こちらもとてもよい曲なのですが、「素敵にジングルベル」同様全くヒットせず、この曲を知っている人はごく少数だと思います。逆にその少数の人たちには、強い印象を残した名曲という事なのですが。

069   ニール・リード「ママに捧げる歌」

ニール・リードの天使のような歌声、切ないメロディと母を称える泣かせる歌詞が世のママさんたちの感涙を絞りました。今、聴いても十分通用する名曲です。

070    森昌子「ママに捧げる歌」

森昌子による日本語カバー。                    「I'd like to give you what you gave to me,」を「恩返ししてあげるからね。」としている部分には、少し違和感を感じます。日本的な「報恩」とは、ちょっと違うかと。                       若い頃の森昌子の歌唱力は、三人娘の中でもビカイチでした。

071   沢田聖子 「卒業」

数ある卒業ソングのベストワン。初めて聴いた時、間奏にフォークダンスでよくかかる「コロブチカ」が入っていてびっくりしました。ついでに、作曲が加藤和彦というのもびっくりです。沢田聖子の髪に「天使の輪」が出来ていますね。

072   ジェイ&アメリカンズ「カラミア」

カバーソングが多かったグループですが、この曲もご多分に漏れず、英国の歌手デビット・ホットフィールドが1954年にリリースして英国チャート1位を10週間続けた大ヒット曲のカバー。このカバーも全米4位になっており、日本でもヒットしました。ジェイ・ブラックの高音が聴きどころです。

073   加藤登紀子「七色の罪」

シングル盤が削除されてしまったため、アルバムから。再生は1時間2分10秒あたりから。音がよくありません。

「七色の罪」は緒形拳主演のドラマ「迷宮刑事・おみやさん」の主題歌。
作詞加藤登紀子、作曲は「桃色吐息」の佐藤隆。

加藤登紀子は1943年12月、旧満州国のハルビンで生まれました。父親は満鉄の職員だったそうですから、幼児の時に過酷で悲惨だった引揚者の中にいたのでしょうか。東大入学の動機が60年安保で亡くなった樺美智子の後を継ぐためというのも凄いです。こんなことを考えて東大を志望した人は、この人くらいでしょうから。

反日共系のブント幹部と獄中結婚したり、自分の別荘で内ゲバがあって死者を出したり、ハイジャック事件に巻き込まれたりと、歌手としては波乱万丈の前半生を送った人なんですね。

マイナー調全開の加藤登紀子の曲をもう1曲。

074   加藤登紀子「時代おくれの酒場」

                                   075   ギヴソンズ「恋と恋と恋と」

イントロからハーモニー全開!

076   伊藤きよ子「花と小父さん」

伊藤きよ子のデビュー曲。                      浜口庫之助が作詞作曲したストーリー性のあるフォーク調メルヘン歌謡。植木等、森山良子、西田敏行、畠田理恵、藤田まこと、由紀さおり、タイガース(伊藤きよ子と共演)など、多くの歌手にカバーされています。この曲及び実話をモチーフにしたドラマが、畠田理恵、田中邦衛の主演で1990年に放送されています。                                           

ドラマ「男と女のミステリー  花と小父さん」

                                    077   デヴィッド・マッカラム「月の裏側」

大ヒットしたTV&映画シリーズ『0011ナポレオン・ソロ』の002イリヤ・クリヤキン役で日本でも高い人気がありました。
両親ともクラッシックの演奏家で、子どもの時から音楽の英才教育を受けて育ったそうです。

078   美空ひばり「ロカビリー剣法」

1962年に大川橋蔵と共演した東映映画『美空ひばりの花笠道中』の中で歌われた軽快なブギウギ。「お祭りマンボ」と同系列のリズム歌謡です。

まだロックが1曲もないので、最後はハードロックで〆ましょう。

079   パット・ベネター「ハート・ブレイカー」

パット・ベネターは女性ハードロッカーの草分け的存在で、1980年から4年連続でグラミー賞を受賞しています。
「ハート・ブレイカー」は、1979年にリリースされた彼女のファースト LP『真夜中の恋人達(In the Heat of the Night)』からのシングルカット。最高位23位のスマッシュヒットになっています。日本でもこの曲で、その名が知られるようになりました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?