僕の友人にユウサミイというミュージシャンがいる。無名だ。
無名というと怒られそうだが、世間一般には知られていない。ただ彼にはコアなファンがついている。
彼が東京でライブをやると言えば、それこそ鹿児島から北海道まで全国から客を呼べる。100人200人は楽勝だろう。東京ドーム7DAYSは無理だ。
ちなみに、ひと月に3回もライブをやれば、普通のサラリーマン以上の収入があるそうだ。

小さなお店も似たようなことがある。簡単に説明すると、1ヶ月間で来店するお客様の構成比として、10%がコアなファン…太客であり店の売上の50%を叩きだす。20%のお客様は月1回程度の良客だ。店の30%くらいの売上を作ってくれる。残り20%の売上を50人の一見客が作る。だいたいこんな感じだ。小さいお店はコアなファンを増やすことで営業が安定するんだ。

世間一般に知られてなくても、小さな世界でコアなファンを増やせば商売は成り立つってこと。売上額の差はあれど、幸福感に差はないからね。小さな世界で「俺は人気者だ！」と奢ってはいけないけれど、「世界を知らない…」と卑下する必要はない。

そんなことを考えている。