小学校ICT教育のいま

PTA役員をやっているので、定期的に「地域協議会」なるものがあって、年に数回ある学校公開イベント(運動会、音楽会、道徳授業など)の後に、学校側からイベント実施意図と実施報告があり、我々PTA代表や地域の選ばれた人(民生委員や自治会長、オヤジの会、福祉施設代表、保育園代表など)が、実際に学校公開イベントを見た感想をフィードバックする。

そのうえで、学校が目指している教育構想の進捗と課題を共有のものとして、学校、保護者、地域がそれぞれ出来ることを考える、というそんな会だ。

昨日その会が行われ、今回は午前中に道徳授業の公開講座等があり、午後が地域協議会だったのだが、話は道徳からいじめ、昨今の教育改革まで、多岐にわたる内容について、様々なバックグラウンドのメンバーとディスカッション出来て面白かった。

その中で、数年前に導入されたICT教育についての共有があって、なかなか興味深かったので共有したい。

うちの息子が通ってる小学校では、数年前から生徒一人ひとりにChromebookが付与されていて、夏休みの宿題で、漢字ドリルや計算ドリルがChromebookで出されたり。

日々の授業でも、プリントに書いた自分の文章をChromebookで撮影して、クラスのオンライン掲示板みたいなところにアップロードして、皆の答えを見て、いいね!を押したりするらしい。

調べ物も図書館で本を見たり、PCで検索して見たり、色々組み合わせてインプットをして、何か発表する紙にまとめたりするらしい。

これの効果として、計算ドリルや漢字ドリルなんかは、自分がどこでつまずいてるのかが一目瞭然で、次回学習時もそこに戻って再学習することが出来たり。逆に出来る子はドンドン先に進みレベルアップ出来る、という、一人別のレベルに合った学習が出来るということが一つ。

また自分の答えをアップロードして、他の人の回答も見ることで、自分にはない気付きがあったり、そこにいいね!を押すまたは押されることで、クラスの中で共感性が高まったり、承認欲求が満たされたり、はたまた出来る子が出来ない子を教える、みたいなことが起きているらしい。

先生方も(全部PCでやると、鉛筆と紙を使って書くという成長に必要な要素も無くしてはいけないので)どうやってこのChromebookを授業で取り入れていくのか、試行錯誤しながらやってきた数年間だったようで、それをこの地域協議会の方たちは10年スパンで見守って、進捗を聞いて、ディスカッションしてきた経緯があるので。

今回オヤジの会代表の方が「よくここまで粘り強く、型を作ってきましたね。とても良い形でChromebookが活用されているのだと思いました」とおっしゃっていて、先生方も感慨深い様子だった。

とはいえ、全部オールオッケーなの?というと。子供の夏の宿題のドリルとか見てると、タッチパッドが上手く反応しなくて、漢字が少し離れただけで、○が付かなくて、イライラしたり。

漢字が苦手な息子は、読みも書きも、このページは全部わからん!となると、すぐに回答ゼロで、答えを見たりするので「それ意味あるの?」と思ったりするのだけど。苦笑

まぁ若いうちから、(スマホはちょっと別の意味で怖いので、中学生くらいからで良い気がするが)PCに慣れておくのは良いことだし、デジタルツールを使うことで、お互いがお互いを認め合ったり、子どもたち同士が教え合う、ということに繋がってるなら素晴らしいことなのだと思う。

教育ってなかなか変わらないイメージあるし、まだまだ保護者アンケートやお手紙、出欠確認など全て紙で、アナログな部分も沢山残ってるので閉口する部分もまだまだあるけど。

でも少しずつ、現場の先生たちの努力で変わってる部分もあるんだよなーと感心した話。

以上



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