風味絶佳 (ノスワンと月刊)

記念すべき初写真集は、有無の言わさず私の美術本エリアの中へそっと差し込まれました。


ノスワン2019 大阪公演

ロングジャケットの裾をあんなに上手に操れる男の子は三浦くんしかいない、そんな気がする。

約1年ぶりのノスワン三浦くん、通称ノスみうは今回大阪にて拝見しました。年を跨いでからも三浦くんは変わらず三浦くんでしたがセンセーショナルさはひとしお、時折心臓辺りをキュッとさせるようなほろ苦さは去年現認することがなかった新たな一面のように思います。

スタッフさんが歌う役者をイメージして選曲をしたというソロ曲、肝心の三浦くんはというと満天の光耀を纏って"The way you look tonight"を優美に歌う。ジャズテイストな曲調に乗せて恋の甘さを柔和なタッチとストレートな歌詞で描くこの曲は「君だけを愛してる」とか「今夜の君がどれほど美しいか」とか、どれも三浦くんが日常で発すること皆無であろう歌詞ばかりでした。けれど(音程を掴むのに集中しながらも)どんなフレーズだって優しくそっと触れるように歌いあげてしまう刹那的な芳醇さは一体全体どういうことなのか、、。そしてジャズ特有の軽快さと混じりけのないシンプルな詞はほのかに三浦くんと近しい雰囲気を感じさせる。選曲してくださったスタッフさんの粋な計らいについ頬を緩めてしまいます。当人が気付かないような原石を見つけ出してちゃんと磨き方を教えてくれる、そういう素敵な大人と育んでいく幸せが三浦くんの傍にいつもあるといいなと願わずにはいられない、そんな3分間は日数が経過した今でもゆったり思い出せるのです。

あとパフォーマンスの中でハッとしたのは、"よく周りを見て踊っていた"ところ。自分がどの立ち位置にいて誰がどこにいるのか、そういうことを考えながら踊っている様子を見かけると無条件に元jr担の血が騒ぎます(笑) MCに入ると末っ子気質全開でよく動きよく笑いよく話すくらい自由気ままな少年ですが何かを表現する瞬間に一度入り込むと衣装の裏地に隠してある大人っぽさが見え隠れする。そういうヤングアダルトな風味をいろんな形で楽しませてくれる三浦くんが料理したもの(時間)はいつもアルデンテなんですよ。



月刊

こういった三浦くんイベントが私はすごく好きです。なんの加工もされていない状態の"本心"をその場ですぐ咀嚼できるのが嬉しいから。感情の赴くままに動いたり話たりするオーガニックスタイルは一度味わったらやみつきです。例えば

「ヘアオイルが半分無くなるくらい使ったせいで髪がべっとべと。髪を洗うのは大変だったし、シャンプーがめちゃくちゃ泡立つ!その泡をフライパンに乗せたら唐揚げでもできるんちゃうかなとか思ってた」

こういうとことか。些細な日常も独自の感性でユーモアのあるデザインへと昇華させてしまう行状はまさにエンターテイナー。三浦くんの一挙一動は諸行無常であるからにして浅深の度合いは受け手次第。鮮度が命のデザインだから生で見聞きするとしないのとじゃ惚れ込み具合はきっと違ってくるんだろうなと思っています(笑)

そして有難いことに三浦くんとのハイタッチを経験してきました。前回は伝えたいことを目を見て言うことに精力を傾けていましたが、今回は気持ちよりも三浦くんの手の感触がよく残った気がします。(←文字にすると大層気持ち悪すぎて申し訳ない、、、。) 頼りがいのある固めな質感に、彼もまたすべてを紐解いていくと一人の男子として生きているという事実を身に沁み込ませ、私は三浦くんを神にしたりしないと誓うのでした。



総括

とにかく三浦くんのホメチギリストなので褒めまくりました。なぜなら三浦くんを褒めることが好きだから!(笑)

どうしたら好きになってくれるかな?というより、どうしたら気付いてくれるかな?というターゲットを絞らない発信の仕方は三浦くんにしかできない着想であり、武器であり、愛だと常々思います。

作家の堀田あけみ先生の「甘さにはいろいろあって。ボンボンのような濃密な甘さや、綿菓子みたいに儚い甘さ。新鮮な果物のように甘酸っぱかったり。リキュールみたいに、甘さの後に苦みが残るかもしれない。」という文章を読んでから、あの日の三浦くんの甘さはどんな形だったか、これからどんな甘みに変化していくのか、いろいろ考えるのが楽しい昨今でございます。