A Model of the Nature of Family-Therapist Relationships: Implications for Education

Sharon M. Brown

AJOT July/August 1997, Volume 51, Number 7


【要旨】

慢性的な障害を持つ人々のリハビリテーションにおいて,家族は地域への再統合をサポートするために重要な役割を果たしている.家族中心の介入(family-centered intervention)に備えるために,教育者は作業療法の学生がマスターすべき内容をまとめる必要がある.本研究の目的は特別なニードを持つ家族へサービスを提供する際の家族参加について,作業療法士の態度(attitude)のヒエラルキーを開発することである.

参加者はいくらかクライエントの家族とコンタクトをとったことがある302名の作業療法士である.自由回答式質問を通じて,参加者はクライエントの家族に対する作業療法士介入において最も重要な効果(outcome)は何かを示すよう求められた.

参加者の回答から,家族-セラピストの相互作用における7段階のヒエラルキーが開発された.段階は家族の役割と能力に関する作業療法士の態度によって示されるような,家族参加の結果に対する作業療法士の見方に基づいている.異なる段階のヒエラルキーにおいて必要とされる知識とスキルが特定された.

モデルの各段階で働く初心者の準備に必要な推奨が議論される.


【私見】

20年前の論文でfamily-centered practiceをエビデンスベースに形作って教育に取り入れているアメリカはすごいな~と素直に思いました。

ちなみに7段階のヒエラルキーとは以下のようになります。数字が上がっていくほど上の段階となります。

1. No family involvement(家族の参加はない)

2. Family as informant(情報提供者としての家族)

3. Family as therapist’s assistant(セラピストのアシスタントとしての家族)

4. Family as coclient(クライエントとしての家族)

5. Family as consultant(コンサルタントとしての家族)

6. Family as team collaborator(チームの協力者としての家族)

7. Family as director of service(サービスの管理者としての家族)


著者は6,7段階のみがfamily-centered interventionsを実践してると言えると述べています.まあ,わかるんですけど,,,実際は家族の特性に合わせた上で適切な家族の役割やセラピストとの関係を考えるべきじゃないかな~とも思います.

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