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ふぉれすとどわあふ そして

おそらくこれが最終話になります。

③「ふぉれすとどわあふ」のこれから

③誰もが夢見た「ふぉれすとどわあふ」

この二つを念頭に置いて書きます。

地球にある森の雑貨屋さん「ふぉれすとどわあふ」は今も変わることなく存在する。もちろん店主のミユも健在である。

先の闘いでは姉のマサコと、兄になるはずだったビルを喪った。
クマさん部隊の隊長に聞いたところでは、まるで映画のワンシーンのような華々しい最後だったそうだ。
その喪失感たるやとてつもなく大きく、しばらくは何も手につかない状態だった。
だけど、別の次元ではマサコもビルも生きているという朗報がもたらされた。ただ、現在の技術や知識では会いに行くことが叶わない。
それでも生きてさえいてくれれば、二人のために拵えたあの赤いネックレスを持ってさえいてくれればいいと思うしかない。

ミユはこのところよく思う。
結局のところ誰が勝者で誰が敗者となったのかよく分からないと。
そして無益な闘いではなかったのかと。
最後には闘いなどすべきではないとさえ思ってしまう。
そんなことを考えながら掃除に余念がない。
今日も無事「ふぉれすとどわあふ」は開店のときを迎えるのでした。

あの闘いからほぼ200年が過ぎた。
ミユはその間に結婚もし、今や子供や孫までがいる。
それでも森の雑貨屋さん「ふぉれすとどわあふ」をたった一人で守り続けている。
誰が帰ってきてもいいように、新しく誰かが来てもいいように。
たまには娘や息子、孫などが手伝いに来てくれるが、みんなが納得できるコーヒーを淹れられるのは未だにミユだけ。
そうして待ち続けたある冬の日。


昨日の夜はずいぶん雪が降ってたから、きっと雪掻きが大変だろうな。
そう思いながらミユはお外へ出てみました。

すると向こうの方からおうちの前まで鳥さんの大きな足跡が続いているのを見つけました。
鳥さんは何かお店にご用事だったのかしら?


鳴き声がするので上を見上げると、おうちの屋根に鳥さんが一羽。

「あの足跡は鳥さん? 何かご用事だったの? 当然よね、ずっと待ってくれてるんだものね。ごめん今すぐお店開けるからちょっと待っててね」

今日も慌ただしく森の雑貨屋さん「ふぉれすとどわあふ」は開店するのでした。

終わり?

ピッタリ?な曲を想い出しました。

ご参加いただいた noter の皆さま。誠にありがとうございます。


物語の始まりはここからです。

この企画の始まりはここからです。

今回もお借りしました。いつきさま ありがとう。


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