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バイリンガル育ちが思う 通訳とGoogle翻訳 【音楽と非言語の可能性】

日本で生まれ、すぐに親の仕事の都合でイギリスに移住、4歳で日本に戻り、言葉を覚える年齢の頃、自然と二つの言語を身につけました。

子供の頃から通訳やコミュニケーションのお手伝いをする事が多く、学生の頃は来日ミュージシャンのサポートもたくさんしました。

そんな経験を踏まえてお伝えしたいのは、音楽家同士のコミュニケーションに、通訳は不要、という事。分かりきっている事ではありますが、自分達がいかに不確実な言語に頼っているか、日々の中で忘れがちな事でもあります。

日本語で会話が成立していると思っていても、実際に中身が伝わっているかどうかは誰にもわからない。本当は伝わっていないと思ったほうが確実。最近、久しぶりに通訳のお手伝いをして、あらためてそう思いました。

異なる言語背景を持つ音楽家同士も、音を出せば一瞬で目的を達成します。

音楽もスタイルによって言語に分類できますが、言葉を使う言語よりは、まだ非言語に近いです。

非言語の領域をリスペクトして積極的に活用する事で、日々のコミュニケーションもダイナミックに変化すると思います。

話は変わりますが、私が子供の頃から比べて、日本人の英語の発音は目を(耳を)見違えるほど進化しています。英語を話すのが恥ずかしい→二か国語以上話すのも珍しくない、と世の中も変わっていて、10年単位でこんなに変われるのだったら、自分も、もっともっと進化したい、と気が引き締まります。

Google 翻訳などの登場で、知らない言語でも簡単に内容を推測する事ができるようになって、ますます世界とのコミュニケーションが身近になりましたね。

最近は通訳の頼まれ事よりも、「このGoogle翻訳が滑らかな英語になっているか、チェックしてくれない?」との依頼の方が多いです。

Google翻訳で正確に訳せるのは、単語のみ、もしくはシンプルなフレーズ、例えば(トイレは右だよ、とか)まで。そもそも日本語で色々察しないと伝わらない内容、プロフィールや哲学的な作品紹介、音楽の中身の具体的な説明には向きません。そこが共通認識として浸透する事が次のステップだと感じています。

翻訳技術は常に進化してます。非言語の領域まで察するAIも、もうすでに開発されているかもしれません。

通訳に対しての考えている事、こちらのVLOGでも詳しくお話しています。非言語の領域で皆様と会話できる事を楽しみにしています。


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