炭・酸・さ

今でこそ炭酸といえばビールを好むワタクシですが、子どもの頃はクリームソーダが楽しみだった。
なんだかお出かけの時の特別といった存在だった気がする。
どぎつい位の透明なグリーンはシュワシュワしてバニラアイスの優しいクリーム色と赤いチェリー。
特別感満載だよなぁ。

も少し大きくなると、父と見に行く映画の帰りにピザ屋でジンジャーエールを飲んだ。
コーラでもなく黄金色に光って少し辛いのがジュースなのに大人っぽいなって思っていた。
このピザ屋は地下にあるんだけれども、映画の後に行く時は子どもの姿を見た記憶がない。
父は基本的に自分の行きたい店を選ぶからファミレスよりはビアホールとかで食事をすることが多く、このピザ屋も大人なお店だと思っていた。

ある日、いつものようにジンジャーエールを飲みながら食事をしていると、入り口のドアの音がしてパタパタパタッと男の子が駆け降りて来た。
「あ、子どもが来た!」と、ちょっとホッとしてその子を見ていたら「はいっ、はいっ」と辺りのお客さんにおしぼりを渡して出て行った。

「???」今の何だったんだろう。
お店の子どもがお手伝い?

ワタシの頭の中では、例えばみなしごの少年がここらのお店でそうやって小銭稼ぎをしている。
そんなドラマが繰り広がっていた。
その日、そんな映画を見たのだろうか。
今でもあの時の居心地の悪い感じ、なんとなく憶えてる。そんな思い出。


ジンジャーエール。
さらに大人の味はウィルキンソンのドライなやつ。
これは20代フリーター時代にバイトしていたカフェで知った。

ぽこぽことした緑色の瓶。
普通のと辛口と2種類あるらしいけれど、ここはドライしか置いてなかった。
初めて飲んだ時、しっかり辛くてビックリした。お客さんでも驚いてる人がたまにいた。

あと、このカフェでペリエも自分にとって身近になった。
海外だと水もオーダーするモノでガス入りか否かって話は知っていたけど、日本の喫茶店で炭酸水を頼む人いるんだねって思った。


こんな話を書いていたらジンジャーエール飲みたくなった。

って思うでしょ。でもやっぱりクラフトビールを後で飲むよ。

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