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小学校の先生に伝えたい!縄跳びは子どもたちのスタミナだけでなく運動能力全般をアップさせます!

今回は、子どもたちの運動能力アップが期待できる「縄跳び運動」についてお話しします。


すべての運動の基本は「〇〇」

すべての運動の基本は「走り」です。速く・かっこよく走る子は運動能力が高いと言われています。また、子どもの走りは、体の使い方を少し修正するだけで大きく変化することもわかっています。

ところで、皆さんは「歩く」と「走る」の違いを知っていますか?
答えを言ってしまうと、両足が地面から同時に離れることがあるか・ないかで分けられます。走る動作の場合、両足が同時に地面から離れる瞬間があります。つまり、短いジャンプを連続的に繰り返している状態なのです。

走る力とジャンプ力は関係している!

では「走る力」と「ジャンプ力」の関係はどうなのか?ここで、面白い研究結果をひとつ紹介します。これは、ある小学校の高学年男子の「50m走」と「立ち幅跳び」の記録を示したものです。

横軸:立ち幅跳びの記録、縦軸:50m走の記録

右肩下がりのグラフになっていますよね。立ち幅跳びを遠く跳べれば跳べるほど、50m走が速くなっていることがわかります。もう少し細かく見てみると、50走を8秒台で走っている子の立ち幅跳びの結果は160cmあたりに集中しており、7秒台で走っている子の立ち幅跳びは190cm以上となっていることがわかります。

このことから「立ち幅跳びが遠く跳べること」と「速く走れること」は関係していると言えます。視点を変えれば、もし「立ち幅跳びが200cm跳べるのに50m走は7秒台で走れない」という子がいたとしたら走り方が良くないのかもしれません。そんなときは走り方を改善するドリル(もも上げなど)に取り組むとよいでしょう。

ジャンプ力を高める運動とは?

では、ジャンプ力を強化するにはどうすればいいのでしょうか?答えは、身体のバネを鍛えることです。

昔は「うさぎ跳び」が推奨されていましたが、医学的にスネの骨の疲労骨折をきたしてしまうとされ、現代ではおすすめされていません。そこで、ジャンプ力を高める運動として最近よく行われているのが「リバウンドジャンプ」です。

足首や膝を曲げずに跳び、地面に着地したらすぐ弾む。これはSSC運動(反動を利用し筋や腱のバネを生かす運動)というのですが、こういったトレーニングがジャンプ力を高めることがわかってきたのです。

しかし、この運動は子どもたちにはちょっと難しいかもしれません。そこで、リバウンドジャンプに似ている運動があります。それが「縄跳び」です!

かけっこが速くなりたければ、ぜひ縄跳びを練習してみてください。
足首や膝をあまり曲げずに弾む感じで縄跳びを跳べるようになれば、きっとかけっこも速くなっているはずです。そして二重跳び、さらには三重跳びにもぜひ挑戦してみてください。さらにかけっこが速くなるでしょう。

縄跳びはスタミナUPだけじゃない!

縄跳びは心肺機能(スタミナ)を高める運動として紹介されることが多いですが、実はほかにもたくさんの効果が期待される運動です。

縄跳びに期待される効果の1つめは「よい姿勢づくり」です。跳ぶときにお腹をギュッと引き締めることによって、体幹筋が鍛えられて姿勢が良くなることにつながります。

縄跳びに期待される効果の2つめは「骨密度の強化」です。繰り返される骨への衝撃によって、骨密度が高まっていきます。

縄跳びに期待される効果の3つめは「敏捷性アップ」です。素早い動きを繰り返すことで「すばしっこさ」や「機敏さ」を高めることが期待されます。

研究についてまとめた資料

このように、縄跳び運動はスタミナアップだけでなく、体力・運動能力全般を高めることができるのです!

学校現場で縄跳びを効果的に取り入れる方法

プロの縄跳びパフォーマーと共同開発【縄跳び教材プログラム】

以前シルク・ドゥ・ソレイユの一員として世界各国で活躍されてきた縄跳びパフォーマーの田口さんと一緒に、学校現場で使える「縄跳び教材プログラム」をYouTubeで配信しています!

YouTube動画は下記サイトにもまとめて掲載しています。「前跳び」「二重跳び」「かけっこ」といった縄跳びの基本を動画付きで学べますので、ぜひご活用ください!

YouTubeチャンネルのほうでは定番の跳び方以外にも、2人で協力しあって跳ぶ「ふたりとび編」なども紹介しています。子ども達同士で楽しく練習できるプログラムになっていますので、こちらもぜひご覧ください!

小学校低学年〜中・高校生まで挑戦OK【石川なわとび検定】

縄跳びパフォーマーの田口さんとはさらに「石川なわとび検定」というものも一緒に開発しました。最も簡単なレベルである8級「前とび」〜最も難しいレベルの1級「二重跳び編」まで、小学校低学年から中・高校生まで各レベルに応じて挑戦できる内容となっています。

それぞれの級は連続技の16種類の跳び方で成り立っており、テーマに応じたスキルを習得できるよう工夫を凝らしました。これまでにないオリジナルの「なわとび検定」となっていますので、ぜひ学校現場で取り入れてみてください!
*詳細はこちら:「石川なわとび検定」公式サイト

定番の跳び方のほか、なわを跳ばない「とばなわ編」

リズムを途中で変える「リズムチェンジ編」

最後の「止め技」にこだわっているもの(縄跳び師の田口さんによると、この「止め」が大事だそうです!)など多彩な跳び方を紹介しています。

下記の「サイドスイング」のように一連の動きを覚えないといけないものもあるので、頭のトレーニングにもなるかもしれませんね。

老舗スポーツ用品メーカーと共同開発した縄跳び「ビーズロープ」をお試しあれ!

縄跳びは100均でも販売されていますが、ビニールでできたものだとすぐにねじれて絡まり跳びにくいといった声がよく聞かれます。そこで、私は老舗スポーツ用品メーカー「株式会社淡野製作所」さんと一緒に、初心者でも跳びやすい縄跳びをつくりました。それが「ビーズロープ」です。

適度な重さがあることで未就学児でも縄の重みを感じてタイミングが取りやすく、初めて前跳びを練習する子にとっても上達を早める効果があると言われています。ぜひ、一度試してみてください!

下記のYouTubeチャンネルでは「石川なわとび検定」以外にも様々な縄跳び動画を配信していますので、こちらもぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。


★今回の内容を動画で見たい方はこちら★


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