見出し画像

「第19回三宅村島ぐらし体験事業」(R6.2.14~2.20)を実施しました

こんにちは。
三宅村地域おこし協力隊の沖山です。

今回、第19回三宅村島ぐらし体験事業を実施したのでその報告をします。
今回は4名の方が参加してくれました。


島ぐらし体験事業とは?

「島ぐらし体験事業」とは、平成27年から全国でも先駆けて三宅島が実施している移住体験事業です。年1~2回実施しており、島内を最大6泊できる移住体験のプログラムになっています。
短期コース(5日間)と通常コース(7日間)の2コースがあり、事前に選択していただきます。
事業期間中に各事業所(職場)を回って仕事の様子を見学・体験したり、商店を巡り物価を調べたり、移住者の方々と交流したり…島ぐらしの楽しさ、大変さを疑似的に経験してもらいます。移住後のミスマッチを防ぐことが大きな目的の1つです。
ちなみに、過去18回で66人参加し、23人の方が移住しています(約3人に1人が移住!)。

島ぐらし体験事業の流れ

今回実施した内容に併せて、島ぐらし体験事業の流れについて説明します。

1日目 2/14(水)

2/13(火) 22:30~ 竹芝桟橋を出発
島ぐらし体験事業は現地(三宅島)集合・解散になります。
宿泊代、レンタカー代等は三宅村側で負担しますが、島への往復代、島内にいる間の食事代、島内の交通費等は参加者に負担してもらいます。移住を真剣に考えてくださっている方に、往復費用や島の物価等の実際を体験してもらいたいという思惑があります。
往復のチケットの購入を忘れると体験に参加できなくなってしまうので、参加者の方には事前購入を勧めています。
予約の仕方や購入後の手続き等は下記の東海汽船HPを参考にしてください。
予約方法 URL:https://www.tokaikisen.co.jp/boarding/reservation_flow/

参加者は前日、2/13(火)22:30
 JRの浜松町駅から徒歩8分の竹芝桟橋発の東海汽船の船に乗り、当日の朝5:00頃に三宅島の港に着きます。約6時間半の旅路です。
船旅が慣れている方はよく眠れますが、ほぼ初めての方だと揺れなどで大変だと思います。竹芝桟橋近くのコンビニ等には酔い止めが売っているので、乗り物酔いしやすいという方には必須です。

2/14(水) 5:00 三宅島着
三宅島は着岸港が3つ(伊ヶ谷港、錆ヶ浜港、三池港)あり、風向きによって着く港が当日決まります。
我々は早朝3~4時には起きて、本日の船がどこの港に着くかを調べ、参加者の方々を役場の車で迎えに行きます。

看板を持って出迎える我々(左:協力隊沖山 右:役場の尾川さん)

冬の冷たい海風を浴びながら参加者の方々と合流。
合流後に各参加者が泊まる宿に送り届け、いったん解散。
船旅の疲れをとっていただきます。
スタッフも帰宅し二度寝。

9:20~10:20 オリエンテーション+三宅島の紹介
9時に再度集合し、観光協会の2Fの会議室を利用し簡単なオリエンテーションと三宅島観光協会事務局長の谷井氏による三宅島の紹介を実施。

実は谷井局長も第1回島ぐらし体験事業の参加者(写真左)

島民、移住者、観光協会の職員と様々な視点から三宅島を紹介してくださる話はとても興味深いものです。質疑応答の時間もあり、活発な意見交換をできたと思います。

10:35~16:00 島内一周(レンタカー受取、昼食、事業所巡り)
観光協会を後にし、午後は三宅村役場HPに求人を出している事業所を回りつつ島内一周。
途中、事業中に参加者の方々が使用するレンタカーも受取りました。

社会福祉協議会の見学
七島信用組合でのお話

今回は6事業所の案内を実施。各事業所では仕事の紹介の他に、島民としてのリアルな島暮らしの話題で盛り上がりました。住んでみると通販も使えて意外と不便がない事、趣味がないと田舎暮らしは難しい…等、参加者の方も実情が聞けて学びになったと話してくれました。
協力してくださった事業所の皆様、ありがとうございました。


1日目で島内の主要施設の位置関係等も伝えます。

2日目以降はレンタカーとレンタル自転車を貸し出しますので、各自で興味のある事業所にアポを取っていただいて事業所見学や島内視察をしてもらいます。

レンタル自転車の貸し出しの様子

離島に限らず、田舎では車や自転車は必須ですよね。


2~3日目 2/15(木)~2/16(金)

参加者の方にとって一番大変なのは1日目です。
2~3日目は朝のミーティング以降、各自で島内視察・事業所見学を実施していただきます。ゆっくりと時間を使って事業所や生活関連施設、各種公共施設等を見ていただきます。
ちなみに、最低でも1事業所は見学していただくよう、事前アンケートで答えてもらっている興味のある職種に関連する事業所の見学を1人1件は協力隊のほうで調整しています。


ホテル海楽の支配人さん(写真右)による宿泊業についての説明


村役場の保健師さん(写真左)より、島の保健師業務についての説明

また、16日(金)の夜にはコロナ禍のために長らく実施していなかった参加者と移住者の交流会を実施。参加者の方からは、食事をしながら話をすると色々と砕けた話ができてよかったと好評でした。

島寿司や明日葉の和え物等をいただきました

島の雰囲気が少しでも参加者の方に伝わったら嬉しいです。


4日目 2/17(土)

土日は定休日の事業所が多いので、ネイチャーガイドさんによるツアー等を入れています。
当日はあいにくの雨模様で、車から降りれない箇所もありましたが観光地という目線で島内を一周しました。

ガイドさんによる新澪池の説明
椎取神社の埋もれた鳥居と噴火の歴史についての説明

途中から雨も止み、虹やクジラも見ることができました。

役場の駐車場から見えた虹
伊豆岬でのクジラ観察

クジラ観察には運も必要ですが、タイミングよく見ることができて良かったです。

午後は村営住宅の見学を行いました。
移住で課題になるのは住む場所ですよね。三宅島に移住する場合、①不動産屋さんに相談②職場の社員寮に入れてもらう③村営住宅に申し込む
の3パターンがほとんどです。
なかなか見れる機会がないので、ためになったとの意見もいただけました。

現在空いている村営住宅の見学の様子

また、この日は阿古地区の初午祭の日だったので初午祭の見学も実施しました。
初午祭とは…獅子が各家庭を歩き回り厄払いをする地域行事です。
各地区の青年団等が実施していて、それぞれ独自の形式で伝統が受け継がれています。獅子に頭を噛んでもらうと厄払いができ、無病息災と言われています。

初午祭の様子

田舎にはさまざまな伝統や風習が残っています。
それらを受け継いでいくことも若者の役割の一つと考えます。
人間関係めんどくさそー!と思う方もいるかもしれませんが、そういった事に協力的な人にはその土地の人も心を開きやすいです。
「郷に入っては郷に従え」という言葉もありますが、もし移住を検討される場合はその地域の伝統を守れるように意識してみるといいかもしれないですね。
ちなみに僕も青年団に加入させていただきました。
地域の伝統を残していけるように頑張ります!


5日目 2/18(日)

短期コース(5日間)の方は最終日です。
通常コースの方はあと2日あるのですが、なんと月曜日・火曜日に海が荒れる予報…。帰れなくなってしまうと困るので、主催側の判断で全員短期コースで終了になりました。
これも離島の不便なところですね。交通方法が限られるため、天候に応じて思うように移動できないことがあります。しかし、参加者の方に離島の不便さを知っていただく良いきっかけになったと思います。

10:00~ 宿のチェックアウト
チェックアウト後に観光協会に集合し、事業の振り返りとハーバリウム作り体験を実施しました。
ハーバリウムは三宅島の植物や貝殻等を使用しています。

ハーバリウムボールペンの作成

その後、レンタカーの返却と昼食を食べ、参加者の見送り。

東京に帰る橘丸



島ぐらし体験事業を終えて

今回は島ぐらし体験事業は4名の方が参加してくれました。
三宅島に興味を持っていただきありがたいと思います。また、移住に至らずとも今回の事業をきっかけに三宅島に遊びに来ていただけると嬉しいです。色々な季節の三宅島を見て、もっと好きになってもらいたいです。

また、毎回この事業に協力してくださる島民の皆様、いつも本当にありがとうございます。

三宅島とそこに住む人々、その魅力の発信を続けて人であふれる島に戻せるようにこれからも地域おこし協力隊として尽力します。
noteでもそうですが、三宅村地域おこし協力隊はX(旧:Twitter)InstagramFacebookもやっているのでご興味ある方はそちらも見ていただけると嬉しいです。今後の移住イベントの参加や島ぐらし体験事業の予告等はそれらで実施しますので気になる方は要チェックです。

見ていただきありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?