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「このスマホ教室に来ても全然理解できるようになりませんでした」

半年前。

他の参加者の方と比べても少し若いご婦人は、あまり目線を上げず、時折目線を上げて僕の話に耳を傾けたかと思うと、すぐに手元の大学ノートに目線を移します。

少し間が空いた時には、他の参加者さんが雑談やお話をされている横で、何度も何度もスマホの画面で繰り返し同じ動作をしていました。

どんな雨の日も、今、例のウイルスは猛威を振るっていても、休みなく参加されています。

「このスマホ教室に来ても全然理解できるようになりませんでした」

そんな言葉を彼女から聞いたのはつい先日のことでした。

その言葉の真意とは・・・?


参加者の減少

例のウイルスの影響もあり、参加者が少しずつ減っています。
それどころか、行政の判断で「開催中止」になっているところもあります。

先日、数少なくなったスマホ教室でも、参加者の減少がはっきりと表れていましいた。
特に「スマホ教室」という、高齢者にとっては完全に”娯楽”であるので、自粛ムードの中参加するのは中々難しいです。
要するに「余分なもの」なのです。

そんな中にあっても、参加してくださる方はいらっしゃって、僕は逆この機会を「普段聞けない話を聞けるいい機会」だと思っています。

予想通り、いつものスマホ教室への不満や意見など沢山聞かせて頂きました。
例のウイルスにより話題になった大型クルーズ船に乗船したことのある方もいて、旅行先や海外で困ったことや役に立ったサービスなど、普段はできない情報共有ができました。

「私はミヤケさんの”想い”を聞いて、ここに参加しようって思ったの」「私は・・・」

そんな中、ある方が、
「私、最初不安で・・・スマホどころか、家の電話のこともよくわからないし・・」
とおっしゃっていました。

すると、別の方が、
「わかりますよ〜」
「でも、私はね、まあ、いつかのスマホ教室の開催前にミヤケさんが取材を受けていて、その時に初めてミヤケさんの想いを聞いて、ここに参加しようって思ったんですよ〜!これからの時代のこともそうだけど、実際に高齢者に触れていて実際のこともわかってらっしゃるんですよ。」

照れます。笑

照れていると、その心配されていた方が、ポツリと話し始めました。

「私は・・」
「このスマホ教室に来ても全然理解できるようになりませんでした。」
「初めは。」
「でも、来てるうちに繰り返し繰り返し同じように教えてくださって、まだまだ分かんないことだらけですけど、少しずつわかるようになってきました!」

理解出来なくたっていい

以前はずっとご自分の大学ノートに目を落とされていたのに、今日は、なんだか爽やかな顔で僕やお仲間を見つめていらっしゃいます。

わからないことだらけだったけど、不安だったけど、繰り返し繰り返し学ぶことで自信がついてくるし、何より僕を見る目の中に”楽しさ”が伝わってきました。

同じ境遇の参加者の方と一緒に、みんなで一緒に、少しずつ理解できるようになればいいんです。


僕たちのスマホ教室に来ても、全然理解できるようになりませんよ。


でも、繰り返し、繰り返し、仲間ができれば、知らぬ間に理解できちゃってるかもしれません。


以上、僕の嬉しかったことでした。



<終わり>


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