見出し画像

9.バス停の詩

待っている間の焦燥感
来ないのかしら 来るのかしら
画面越しに意識してる疎外感
いるのかしら いらないのかしら

人がしたたりおちてくる
三日月はそのままでいるのに
時がしたたりおちてくる
私はいまだにここにいるのに

赤いほしぼし ちかちかちか
テールランプと ちかちかちか
アテンション アテンション
プリーズギブミーチョコレイト

珍しくもないことばたちを
かいほうしたい

バスが来れども 夜は更けず
ただ一瞬を永遠にする自由詩

バスは一瞬 バス停は永遠
飲み込んだり 吐き出したり
いのなかのお人 ぐらぐらり

泣き出す女の子に舌打ちを
女の子は世界に絶望しているの
それでいいの
あなたがあなたでいる間は
絶望したままでいて
この世界を許さないで

そして深呼吸を
ふぅ はぁぁ
にっこり笑顔が浮かんでくる
さぁ 君も
ふぅ はぁぁ
それでもいきたくなるのなぜかしらね

このまちが終わるまで
きっと女の子はいきるでしょう
私はどうか知らないけど
でも肯定などしなくてよいから
あなたに当てられたスポットライト
アテンション アテンション
プリーズギブミーマイセルフ
閉じた目の中
プリーズギブミーユアセルフ