ネット(主にTwitter)で話題になってたので、見に行きました。完全に流行りに乗った形ですし、今回は他の方のような考察を含めた長文は書かないので悪しからず。また、ネタバレをバリバリしていくので、見にいく予定の方やこれを読んで見にいくか決めようと考えている方にはオススメしません。

↓(見に行こうかなと思ったきっかけのツイート)↓

※「山田と上田が来なかったトリック」と「世界一最悪な「セックスしないと出られない部屋」」がわかり過ぎて死んだ

全体のネタバレなしの感想

ジワジワと主人公やその友人をいろんな意味で絡め取り逃げられない状況で最終的に……という、わからないものに対して何の対策もなしに近寄ってしまって返り討ちにあう感じの怖い映画でした。

ここからはネタバレありです。目次にもネタバレです。読む準備 or ブラウザバックはよろしいでしょうか？始まります。

ーーーースタートーーーー

①出落ちならぬ出壁画

本編の内容を抽象的に表した壁画風の絵画。全編見た後にじっくり見たら何を表しているか完全に理解した。当初はこの絵画がキーになるから先出ししてくれたのかなって思ってた。

②主人公ダニーとクリスチャンの関係性と家族(というか妹)の死

双極性障害の妹による両親を巻き込んだ自殺のせいで、決定的に恋人のクリスチャンとの関係に亀裂入ってるのになぜ別れないんや。というか、両親の遺体が運び出されていくカットで流れているBGMがバイオリンの不協和音っぽく絶妙に複数の音が揺れ動いて聞こえます。ので、最初は登場人物の誰かがトリオでの演奏前のチューニングしてなくて一緒に合わせているのかなって思ってしまい、「あ、こういうBGMか」と気づくのにすごくシーンが進んでいました。

③ホルガ村入村手前

マッシュルームとは……？　……ドラッグか！　いきなりトリップするのか、そして完全に家族の死がきっかけに人間不信に陥ってるじゃないですか、こわい。しかも発見されてから6時間眠ってたんですか？　爆睡ですな。

④１日目　入村

めちゃくちゃ平和じゃん、え、ほんとにホラーですか？　詐欺だったのでは？　仲間のうちの一人が、皆同じ服を着ているのを見て「カルト集団か？」的なことを口にしていたですが、まあ、日本人だって入学式的な儀式には皆同じ制服着てるしなぁと思い、スルー。村人もいい人そうだし、大丈夫でしょと思ってました。始めの祭典も和やかに進む。

⑤命のサイクルとして崖から飛び降りる　

ホルガ村では独自の価値観があって、18年ごとに春夏秋冬を当て嵌め(0−18→春、36まで→夏、54→まで秋：労働期、72まで→冬：他の人の指導にあたる)、72歳なったら自ら死ぬとしていたのですが、事前に説明がなかったために「老夫婦が崖から飛び降りる」とダニーたちはパニックに。前知識なしにいきなりで映画見てる方としても(あれ？　これ飛び降りるんじゃ？　いやでもこんな唐突に飛び降りる？)と疑心暗鬼→本当に飛び降りたのでサイモン(主人公と同じように招待されてたロンドン在住の人)と同じ反応をしました。おい、飛び降りるんじゃないよ！！　びっくりするでしょ！

女性は頭から落ちたので頭部がぐちゃぐちゃ(すごいリアル)で、飛び降り自殺したらこうなるのかと怖くなり、男性の方が死に損なってしまい下にいた人たちに鉄槌で顔面を潰されるカットがドアップで映し出されてﾋｪｯてこころがｷｭｯてなりました。

その夜にダニーが村から出て帰る帰らない問題やダニーの誕生日を恋人であるクリスチャンが忘れていたことなど一気に雲行きが悪くなるの、わたしだったらもうダメだと思いますね。なぜトリックの上田と山田がこなかったのか。ダニーたちを招いたペレがダニーをフォローしていましたが、ペレのホルガ村への純粋な信頼が見え隠れしており、最後まで見終わってから考えるとめちゃくちゃこわい。

⑥中略　クリスチャンとマヤの性行為

村の女性であるマヤとクリスチャンが村の指導者による性行為をせよと言われ、あれよあれよとドラッグをキメさせられ我慢できずに多くの女性に見守られながらヤる、ダニーがいるのにもかかわらず。「世界一最悪なセックスしないと出られない部屋」とはよく言ったものですね。はい、次。

⑦ダニーがメイクイーンのためのダンスバトルに参加、優勝する

優勝した瞬間から村の人全員から尊敬の眼差しを向けられて、完全にこのコミュニティの一員になってしまったんだなと思いました。途中途中で料理を手伝ったりしていたダニーですが、そのときですら、「これはゲストの扱いじゃなくない？」と感じてました。ただただホルガ村の文化に圧倒されて飲み込まれた感があります。

ここまでくる過程でジョシュ、サイモン、マーク、コニー、(あと誰かいたっけ)が無惨に殺され、皮を剥がされたり目に花🌼を飾られたり水死体になったりとかなりグロテスクな状態。

⑧9人の生贄による儀式

ジョシュやサイモン、崖から飛び降りた老夫婦など先に殺された(死んだ)人たちと志願した村人二人に加えて、最後の一人を女王になったダニーに選ばされる。候補者はダイスで選ばれた村人とクリスチャン。ダニーはクリスチャンが性行為しているところを目撃しているので涙を流しながら未練なく？彼を選んだ模様。熊の亡骸をかぶせられたクリスチャンとともに生贄にされた人たちは儀式の建物に入れられて火を放たれる。生きたままの人は「痛みを感じない薬」を舐めているのにも関わらず絶叫を上げていたので、おそらく騙してたんだなと。儀式に昇華してやってることが人間のすることじゃねぇ。

そして村人は興奮して叫び、女王として受け入れられたダニーは満面の笑み。彼女だけが生き延び救われているのがなんとも言えないですね。

最後に

死体の変貌や衣装が変わると誰か分からなくなったので、誰がどうなったのか見るためにもう一度見たいです。全体的に明るい雰囲気でいつのまにか地獄に向かって走り続けていた感じがします。最終的にその地獄に受け入れられ、救われたのがダニーだけだったと。ホルガ村に招いたペレは故郷の価値観とアメリカの大学での価値観の差で何か思うところがあったのか、最終的に大学での友人を殺すことになってしまったが罪悪感はないのかなどダニーたちのその後の生活を観察してみたいです。

以上。

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