ランサーズエンジニア

養鶏農家になるつもりがいつの間にかエンジニアになった太田駿が成し遂げたいこと

 ランサーズの最初でよく躓く「どうやって発注していいかわからない」「どのフリーランスさんにお願いしてよいかわからない」等の疑問を解決できるサービスや、ブロックチェーン技術を活用した認証システム、Slack上で社員同士でボーナスを贈りあえるアプリ「Nas!」をリリースされた太田駿さん。ランサーズではなくてはならない活躍中のエンジニアさんですが、ご実家は北海道でもともとは養鶏農家になろうと考えていたなど謎が多く、そんな太田さんにインタビューしました。

ITとの出会いは「ビジネスコンテスト」

ーー今はエンジニアとしてご活躍されている太田さん、実は農学部のご出身なんですよね?

 実家は肉牛農家なのですが、特に親から継ぐことを強制されていたわけでもなく、小学生時代には養鶏をやっていました。兄弟で鶏を30羽程飼って、近所の無人販売所で卵売っていました。鶏の世話をするのは楽しかったですし、エサの配分を変えたり、小屋の環境を変えたりすると卵の質や量が変わってそれを試行錯誤をするのが楽しく、養鶏農家になろうと思っていました。大学時代には農学部に入り、ビジネス面にも興味があったので農業経済学を学びました。

ーー農学部からIT系に興味を持ったキッカケはなんだったんですか?

 昔からキャンプや子どもと遊ぶことが好きだったこともあり、子どもたちに自然体験の場を提供するボランティアに参加していました。その時に、学生団体など学外の活動を積極的にやっている人と出会って「ビジネスコンテスト」というものがこの世にはあることを知り、申し込んでみたところ地区予選を抜けて本選にいけました。そこでIT関係の内定者と話す機会があり、I面白そうだなと思い独学で情報収集してIT系に就職しようと決めました。

会社選びの基準は「世の中を便利にできるプロダクト」かどうか?

 僕の中では「世の中を良くしていきたい」という気持ちがあり、エンタメ系よりも世の中を便利にして行く系且つプロダクト系をできるところを探していました。丁度ランサーズがそのようなことを募集していて決めました。

ーー「世の中を良くしていきたい」とは具体的にどのようなことですか?

 究極的には「生きていく上で働くことが必須ではない世界をつくりたい」と思っています。
例えば、芋を手で収穫するよりも、機械で収穫する方が生産性が断然上がります。その生産性が高まった分で、生きていくために必須ではないものに避ける時間が増え、エンターテイメントが発達したりしているわけなのですが、それを技術によってより推し進めて、生きていくために働くことが必須ではなく、より自分のやりたい仕事にチャレンジできる、あるいは働きたくないのであれば働かないといった選択肢の多さのある世界をつくりたいです。

エンジニア、ビジネスサイドと別けた考え方はしない太田流エンジニアの働き方

ーー今回のサービスは1人で作られたそうですが大変ではなかったのですか?

 元々ランサーズにはディレクターとして入社したのですが、そこから独学でプログラミングを勉強してエンジニアになりました。最近ではデザイン面にも取り組んでいて、今回のサービスは企画からロジック部分の機械学習、デザインまで、サービス全て僕一人で作りました。あまりエンジニアやデザイナー、ビジネスサイドと分けた考えをしていなく新しいプログラミング言語を学ぶぐらいの感覚です。

ーー今後のエンジニアの働き方についてどうなっていくと思いますか?

 今後エンジニアは大きく分けて2つに分かれていくと思います。

①尖った専門性のあるエンジニア
 OS、プログラミング言語やフレームワークをつくる、マネージドのサーバのサービスをつくるなど開発の土台を開発するエンジニア

②ツールを使いこなしサービスを開発するエンジニア
 ①を上手に組み合わせて使って、サービスを開発するエンジニア

 ITの本質はレバレッジをかけれることだと思っていて、①が発展していくことで大規模なサービスを少人数で開発運用することが可能になってきていると思います。

技術によってランサーズの問題を解決していきたい

ーー今回のサービスを作ったキッカケは何ですか?

 今回のサービスについては、自分自身が知り合いなどからよく「どうやって発注したら良いかわからない」「どのフリーランスさんにお仕事をお願いして良いかわからない」といった質問を受けていて、僕自身がその質問に答えていたのですが、それって機械でもできるのではないかな?と思い、つくりました。

ーー他にも課題の解決はありますか?

 まだまだいっぱいありますよ。笑
  抽象的な話で言うとマンツーマンで人をあてれば解決するけれども人的コストの面からなかなかできていないことってたくさんあって、それらをシステムで可能にすることでよりよいユーザー体験を提供していけるのではないかと思っています。

ーーランサーズで働いていて大切にしていることはありますか?

 個人としては、日々どれだけランサーズで働く中で技術であれ事業であれ能力が向上できたかを重視しています。でも、サラリーマンをやっているのでランサーズに対してどれだけ貢献できるかが大切で(それがなかったらランサーズにとって僕を雇うメリットがないです。笑)技術によってまだまだ解決できる課題があると思っていて、それを一つ一つ解決して社会に貢献することを通じてランサーズに貢献するということを意識しています。

↑バランスボールに座りながら(社内では2人だけ)作業をしている不思議で面白く優しい太田さん