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能登半島地震から見る建設業の役割

まずはじめに、この度の震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
また、被災された地域の皆様にお見舞いを申し上げるとともに、一早く皆様が日常を取り戻すことを願っています。そして、現在も現場で復旧・救助作業を行っている方々に敬意と感謝、そしてご安全をお祈りいたします。
一日も早い復旧と復興を心から願っています。


株式会社Miyaワークスは兵庫県西宮市の会社ですが、SNS・noteを担当する私は石川県出身です。2年前に石川県加賀市から兵庫に引っ越してきました。
今回の地震では私の実家のある加賀市も能登地方と比べれば少ないものの、建物の崩落や道路の割れや隆起などの被害が報告されています。また、能登には亡き父方祖父母の家(現在は空き家)があり、父方の親戚の大半は能登に住んでいます。
今回の震災は私にとって直接被害はないものの、決して他人事ではありません。

しかし、こうして関西に居る以上、直接被災地に対してできることはほとんどありません。募金や義援金を振り込み、地元の名産品を購入して金銭的な支援を継続することくらいです。
そして、Miyaワークスの業務として建設業に間接的に携わっている今、Miyaワークスとしてできることをこの場をお借りしてさせて頂こうと思います。


能登半島という場所は、ほとんどが山です。
本当に、誇張なく山です。
国道249号線をまっすぐ山の中を進み、そこから細い山道で山々の間の狭い谷の土地にある在所(小さな集落)が点在している。そして、山道や在所を抜けて海沿いには海岸に沿ってまた集落がある、といった場所がほとんどです。

山に囲まれていると聞くと、京都など「遠くに山々が連なるのが見える町」という土地を想像される方が多いと思われますが、能登の土地のほとんどが「山のすぐそばに民家、田んぼ挟んでそして山」というような場所なのです。
実際、私の祖父母の家のある在所の家のほとんどは、山を背に家が立っており、勝手口開けたらすぐ2mは崖というような立地で、一本の道路と小さな小川、田んぼ2枚挟んでまたすぐ山。
このような土地で地震が起こり、土砂災害が起こったのです。

人々が暮らす在所や町をつなぐ道は山に囲まれ、本数も少なく、迂回路がない。しかしそれらの道路のほとんどが地震によって崩落や地割れにより塞がれてしまっている。元来の地形が復旧と救助が難航する原因となっています。

ここではっきりと申し上げておくべきことは、今回の震災における国と現場対応は極めて迅速であり、上記のような地理的状況や、国や県からの発令を無視した一般車両によって優先されるべき緊急車両がたどり着けないなどの要因が対応の困難さに繋がっている状況です。


能登半島地震で対応を行なっている建設会社

小松市の建設会社、江口組様のTwitterによると、現在現場復旧作業に携わっているのは以下の企業様とのこと。(敬称略)

真柄建設
北都組
吉光組
中島建設
白山建設
慶伊組
ヨネミツ
酒谷組
石川建設工業
山﨑組
丸西組
高藤建設工業
本建設工業
加越建設
横山建設
河内組
北興建設
竹松組
ミヤジマ建設
日豊技研
北川土木
北野組
久盛建設工業
誠和建設
一松建設
山本建設
酒井工業
山組
江口組


また、鹿島建設様をはじめ、発災直後から対策本部を設置し調査・対応・作業をになっておられる建設会社様もあります。


このように建設業界は、有事の際には建設業協会や地元企業を中心に連携して災害現場の被害状況の確認から復旧作業を行っています。

1/16の時点で、主な幹線道路の約9割が緊急復旧作業が完了しています。
また、孤立集落の解消に向けてくしの歯状の緊急復旧を実施しており、能登全域で対応が急ピッチで行われています。主要道以外の山間部の集落などに続く細かな山道なども現在も復旧作業が進められています。

しかし、積雪や余震の影響がいまだに続いており、作業が難航している部分もあります。


災害の復旧・対応にあたる建設会社の大半は地域の企業です。
自衛隊、警察、消防、各行政、そして電気やガス水道、通信などのインフラ業者、物資支援を行う運送業者、そのほか大勢の現場の専門家の方々が今この時も復旧と復興のために尽力しています。
その業務に携わる多くの方々が地震も被災者であることを私たちは忘れてはいけません。

危険が伴う現場で作業に当たる建設業従事者の方々の貢献をもっと知ってほしい。

日本の就活業界は建設業などの現場系職業を軽視してきました。
しかし、普段の生活においても、このような有事においても、建設業やインフラなどの現場業務を行う職人さんたちがいなければ私たちの生活は成り立ちません。

今回の震災を機に、いま一度建設業の役割を多くの方に知ってほしい。
そう願っています。



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