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日本株が底堅いのは、日銀のおかげかもしれない

株式相場は底を打ったのか?それが分かれば苦労はしません。いい加減、下げ過ぎだろうと思いつつも、戦争や利上げなどのニュースを目にすると、どうしても下値不安が残ります。

そんな不安を抱える投資家にとって、便利な指標があります。イールドスプレッドです。

イールドスプレッドは1株当たりの純利益を株価で割った「益回り」から米10年債の利回りを引いて算出する。イールドスプレッドは大きいほど、債券に対して投資妙味があると判断できる。

リンク記事より抜粋

株価収益率(PER)で判断すると株価は割安」そんな説明をよく見かけます。でも、PERが具体的にどの水準で下げ止まるのかは、分かりません

一方、イールドスプレッドは経験則として、8%を超えると株価指数(TOPIX)が下げ止まってきました。今年5月、イールドスプレッドは2020年のコロナショック後で初めて8%を超えました。

なぜ8%なのか?たぶん正解はないのでしょうが、私は、投資家が期待する日本株の超過収益率(リスク・プレミアム)が昔から8%くらいなんだろうと理解しています。ちゃんと調べていませんが、米国株は日本の半分くらいという印象です。

長期金利が上がると、イールドスプレッドの定義上、投資家が要求する株式益回りは同じだけ上がります。すなわち株価は下がります。ただ日本は幸いなことに、日銀が長期金利の上限を0.25%に固定しています。世界中の長期金利が急上昇しているにもかかわらず、日本の金利が0.25%を超えることは(今のところ)ありません。

私の手元の計算では、日銀が長期金利の上限を0.25%に固定しているおかげで、TOPIXの底値は5.4%押し上げられています。株価を上げたくて日銀が金利を固定しているわけでは決してありませんが、結果的に日銀が、最近の日本株の底堅さをもたらしたと言えそうです。あくまで個人の見解です。




お読みいただき有難うございました。 小難しい経済ニュースをより身近に感じて頂けるよう、これからも投稿してまいります。