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備えてないけど備えてる「フェーズフリー」



フェーズフリーとは?

備えないけど、備えることができるとは…どういうことでしょう。
「フェーズフリー」という考え方をご存じですか?

身のまわりにあるモノやサービスを、日常時はもちろん、非常時にも役立つようにデザインしようという考え方、それが『フェーズフリー』です。

一般社団法人フェーズフリー協会「フェーズフリーとは?」

 備えたいと思うけれど、何をどこまで備えておいたらいいのか、なかなか難しいものです。「フェーズフリー」とは、通常の生活の中で普段使っているものやサービスも、非常時には形や用途を変えて役立つようにデザインをしようという考え方です。

フェーズフリーデザイン事例集

 一般社団法人フェーズフリーのホームページには、デザインの事例集が掲載されています。
 どのような製品か、日常時と非常時の使い方、どのくらいの被害レベルで、どのようなプロブレムに対応できるか、それらの汎用性・有効性の評価と総評という形で説明がついてます。

 例えば、「BOCCO(ボッコ)」。ロボット本体と、スマートフォンのアプリで、インターネット回線を経由してコミュニケーションがとれるというもの。日常時は、留守番中の小さなお子さんがロボットで、外出中の親のスマートフォンアプリで会話ができる。これが非常時になると、インターネット回線を使っているため、災害時に強い連絡手段となり、外出先から家の中の家族の安否確認ができます。

川崎市「備えるフェスタ2024」

 先日の2024年2月17日(土)に、川崎駅にあるラゾーナ川崎で、「備えるフェスタ2024」が開催されました。自分に合わせた備え方ができるように、防災用品を日常生活でも使う新しい生活様式を始めるきかっけとして、「フェーズフリー」を知ってもらおうというものです。
 消防署や自衛隊、おなじみの無印良品など、公的な機関から企業まで、たくさんの団体が参加されていました。私は残念ながら行かれなかったのですが、今度開催されるときは、見てみたいです。

色んなアイディアで楽しく備える

 災害時、非日常の非常事態に、日頃から使っている生活用品が使えたら、それは普段から使い慣れているからこその「安心感」にもなりますし、防災にも役立つと知って普段から使うことは、災害というものがより身近に感じられるように思います。
 自分の街のことを、もっと知っておく必要もありますね。
 そこで、私も一つ、フェーズフリーなアイデアを考えました。

「シェア畑」の活用

 ここでは神奈川県のページを共有してますが、全国各地にあります。農業体験、農家の人との触れ合い、畑で作物を育てて収穫する体験を通して、農業、野菜の育て方を学ぶことができます。非常時は、そのまま食糧の確保につなげることができるかもしれません。また、地元の農家さんの直売所なども、普段から利用し慣れておいたり、自分の住んでいる地域で採れる野菜を知っておくのもいいかも知れません。

社会福祉協議会を利用する

 もし、家族の中に病気や障害を抱える人がいたら…。
 もう既にご存知で、ボランティアを利用されているかも知れませんが、日常生活を助けてもらいながら、非常時の相談をしておくのも良いかと思います。

 何か特技があれば、非常時のボランティアの募集、また災害時の状況の情報から、できることを考えたりといったことも、社協に問い合わせたら何か教えてくれるかも知れませんね。

まとめ

 非常時の備えといっても、実際に災害が起きたとき、何がどのようになるのか、想像するのはとても難しい部分があるのではないかと思います。つい数年前に起きた新型コロナパンデミックも、未曾有の経験でした。だからこそ、日常生活のなかで、普段から使えるものをちょっと工夫して備えられるなら、それは一つの「安心感」に繋がるかもしれません。何かを購入するときに、他の用途も思いつくような、もしくは始めからデザインされているものが、今後増えていくと嬉しいです。他の地域での震災のニュースを見て、心配と緊張で過ごすこともあるけれど、日常生活の中で、できる限り楽しみながら備えられたらいいなと思うと、「フェーズフリー」の考え方は、とても役立つのではないかと思います。
 被災された地域の実践を知ること、自分の地域を知ること、既にある公的サービスの利用方法などと合わせて、自分の生活の周辺を見回して、見直してみることから始めていくのも良いかも知れませんね。


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