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語学オタクのアラ還主婦、ローカル線に乗る〜その2〜

こんにちは、Gerryです。
ローカル線の旅、2回目です。


松阪駅から乗り鉄と思しき何組かの乗客を乗せて、ブロロロロ・・・とディーゼル車が走り出しました。

終点までは各駅停車です。

日曜日だというのに、乗り降りする人はまばらでした。

なんてことはない街の風景が流れていきます。いわゆる地方都市の郊外ですから、新しいものはあんまりありません。昭和の頃から時間が止まっているようです。

タブレット

そうこうしているうちに汽車は「家城いえき」という駅で止まりました。私たちはなんとはなしに窓の外を眺めていましたが、他の乗客たちは荷物を置いてスマホやカメラを手にしてワラワラと降りていきます。

え?なんかあんの?

しばらくしたら駅長さんと思しき制服の駅員さんがやってきました。

どうやらここでタブレットの受け渡しというのが行われるようです。

駅長さんが手にしているのがタブレットというもの

タブレット閉塞とは同じ線路に2つ以上の列車が走って衝突することを防ぐために、金属製の円盤(タブレット)を持った列車だけが線路を走る仕組みです。
かつては日本中の鉄道で見られましたが、今では大変貴重です。

由利高原鉄道HPより

単線である名松線にはこのような仕組みがまだ残っていたんですね。詳しくはよくわからないのですが、私たちが乗ってきた列車とすれ違う列車の運転士にタブレットを渡していたようです。そのシーンを撮影しようと乗客の皆さんはカメラを手に外に出て行ったというわけ。今ではこのような光景が見られる駅は少ないとのこと。

ガチ鉄子ではない私はそんなことも知らずに乗っていたわけで・・・。

お恥ずかしい・・・・。

何枚も写真を撮っている京都から来ているというひとりに声をかけました。

「タブレット使ってるなんて、なんだかすごいところですね」
「これから人家も減ってもっとすごいことになりますよ」

そうなのか!!

ワクワクしながら列車に戻り、発車を待ちました。

どんどん人家が減り、山の中へと入っていきます。鹿の親子かな?3頭ほどが線路脇でこちらを見ていました。

山肌ギリギリのところを走っているので草や枝が窓ガラスにバシバシ当たります。

秘境駅?

ずいぶんワイルドな感じになってきました。

途中で「伊勢鎌倉」という駅に停車。伊勢にある鎌倉?周りは野原や畑ばかりで人家は見当たりません。おお?コレはいわゆる「秘境駅」というやつか?

秘境駅ですから当然無人駅です

秘境駅とは、鉄道駅のうち山奥や原野といった人里離れた場所(秘境)にあり、列車の停車本数が少なく、自動車や徒歩でのアクセスも難しい駅を指す。

ウィキペディアより

秘境駅について調べてみたら「伊勢鎌倉」駅はその中に入っているみたいです。確かに、周りにな〜〜〜んにもないもんなぁ・・・。乗り降りする人っているんだろうか。鹿とか猪とか?

さぁ、ここを過ぎたら終点までもう一息。約1時間半の旅も終わりです。

無人駅、静かな町

終点の伊勢奥津駅は無人駅です。きっぷは置いてある箱に入れるだけ。駅舎は比較的新しく、物産館のようなものも併設されています。中に入るとすかさずお茶が出てきます。遠いところまでようこそ、ゆっくりして行ってくださいという心遣いがありがたいですね。

駅周辺で昔の痕跡を発見。蒸気機関車が走っていた頃の名残で、機関車に水を入れるための給水塔です。すっかり苔むしててなんだかここだけジブリの世界。

巨神兵なんかが出てきそうです

その昔、奈良と伊勢神宮とを結ぶ100キロにもわたる伊勢本街道というのがあり、この辺りはその宿場町として栄えたそうです。今でもあちこちに常夜灯が残っています。今では当時の賑やかさはありませんが、デジタルデトックスするにはちょうどいいとても静かな町です。あ、ちゃんとケータイは使えますよ。ご心配なく。

時代劇の撮影に使えそうな風景

ローカル線に乗って歴史を学ぶ旅。楽しかったです。美味しいコーヒーを淹れてくれるカフェもありましたしね。手作りのスコーン、美味しかった。

さて、次はどの路線に乗ろうかな?

ここまで読んでいただいてありがとうございました。




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