見出し画像

お茶が風邪をひく

こんばんは、もこみです。
先日新しい抹茶を開けて、その香りと風味を楽しんだところですが、そこで思い出したことが一つ。

以前、あるイベントのために準備した抹茶が結構余ってしまい、このままでは香りも味も落ちてしまう!
ということで、当時の職場のお昼休みに「お抹茶いかがですか〜」と、周りの方々にお茶を点てて振る舞っていたことがあります。
その時、事情を聞いたある上司が「お茶がかぜひいちゃうもんね」と一言。

ん?お茶がかぜをひく?
かぜをひく?カゼヲヒク?風邪をひく?
聞いてみると、古くなってお茶の風味や香りが落ちることを「風邪をひく」と言うのだそうです。

最初は方言かと思ったのですが、職場の地元出身者に聞いても知らないとのこと。
その上司のご両親の出身地までは把握していませんが、同じ地域で他に知っている人が一人もいないということは、どうやら方言ではなさそうです。


当時はそこまでだったのですが、今回そのことを思い出し、まずは普段スマホでよく使っているデジタル大辞泉で調べてみると、

1 風邪にかかる。
2 薬や食品などが、空気や湿気に触れて変質する。また、鮮度が落ちる。「湿布薬が—・く」「海苔が—・く」
デジタル大辞泉

ありました!
ちゃんとその意味と用例までもが載っています。
お茶だけでなく、薬やその他食品にも使うようです。
私の周りで、実際にその意味で使っていたのは彼女(上司)だけですが、辞書に載っているということは結構一般的な言葉なんでしょうか。

もう少しネットで検索していると、面白いページを見つけました。

さまざまな辞典で掲載の有無を確認し、独自のアンケートも実施されています。
その結果、

・現代でも使用されているものの,一般に広く普及しているとまでは言い難い
・若年者よりも年長者のほうが,「〈物品が〉風邪を引く」という表現になじみがあるという傾向がある
・関東・中部・関西地方出身者よりも,他地方出身者のほうが,「〈物品が〉風邪を引く」という表現になじみがあるという傾向がある
「はむ吉(のんびり)の練習ノート」より一部抜粋

ということのようです。
方言ではないものの、年長者のほうがよく使うということ、地域による偏りがあるということが分かりました。

風邪をひく=本調子ではない=本来の味や風味、性能を発揮できない
そういうことだと思いますが、お茶や薬が擬人化されているようで、何だかかわいいですね☺️

皆さんや皆さんの周りに「薬や食品が風邪をひく」と言う方はいらっしゃいますか。
やっぱり日本語って面白いなーと思いました。

この記事が参加している募集

#最近の学び

181,034件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?