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女社会に馴染めば馴染むほど

※昨日フライベントのリハーサルがありまして、その節の写真です。フラのハラウ(教室)はまさに女社会です(笑)

 トランスジェンダーと称しておりますが、LGBTQの活動にコミットしているわけでもなく、悲壮感や社会に対する怒りもありません。

 もちろん様々な葛藤はありましたし、解決してきた問題も数知れません。しかしそれはトランスジェンダーでなくても葛藤や問題はたくさんあるわけです。

 そのように考えていたからかどうかは知りませんが、何となく世間様には受け入れてもらえて、今やすっかり女社会という沼(笑)にはまっております。

 フラのハラウに所属しておりまして、冒頭書きましたように昨日もリハーサルに参加してきました。公民館の集会室にママたちが連れてくる男の子を除けば「男」は私だけです。これがいまだに不思議な感じがします。

 最近はみなさん、私がいても平気で着替えをなさったりします(笑)。私と言えば、カラダをイジってもいないので、自分の着替えを見られたくなくて多目的トイレで着替えたりするんですけどね。

 要するに、みなさん、私のカラダは男性と知りつつ、だから微妙なオブラートはどうしてもあるわけですけど(たとえば生理や出産の話題にはならないとか)、でもそれ以外は女として接してくださっているわけです。

 そうなると、しっかり女社会というものに巻き込まれることになります。具体的な話は全て差し支えがありますからいたしません。想像はしていましたけれど、想像以上の世界でした。

 これが男社会ですと、不本意ながら長年おりましたので要領はよくわかります。単純に言えばマウンティングの世界で、それなりにマウントの取り方も取られ方も熟知しております。探りながら階層が同じとわかるとそこに友情が芽生えたりするわけで、男の世界は単純極まりないです。

 しかし、私が慣れていないだけというのもあるのでしょうが、女社会は複雑です。マウンティングはありますが、階層はあやふやです。階層がいいとは思いませんが、ある意味安心感をもたらしてくれるものでもあるので、そこがあやふやなのは怖さにもつながることになります。

 どういうことかと言うと陰口が横行するんですね。それは男社会でも横行するんですけど、階層が明確なので、陰口を聞いたときの身の振り方も割とはっきりしています。ただ上司だから階層が上とは限らない程度の複雑さはあります。ここは政治的な話で、たとえばそのまた上司とつるんでいればみたいな話で難しい話ではありません。

 しかし女社会では陰口の対応一つが命取りになる怖さが常にあります。下手に同調すると、いつの間にか自分が言ってたことになりがちですし(わたしがそういう失敗をしたわけではなく、そういう失敗例をよく聞くのです)、同調しないとのけ者にされるかもしれません。同調しつつも同調しないとという高度なテクが必要で、そのようなテクを使いこなしている女性は、例外なく一目おかれます。

 何てことを書くと女社会はやはりドロドロと思うかもしれません。私も沼と表現しましたが、それはどちらかというと深さを言いたいので、ドロドロと言うよりは、きれいなところも汚いところもあるという感じです。

 男社会へはどの男性もだいたいフルコミットします。コミットできなければドロップアウト(これは私はいい意味で言ってます)する感じです。それに対して女社会へのコミットの仕方もそれぞれで、私は我ながらどっぷりと思うのですが、さわやかに距離を置く人もいます。絶妙な距離感の人は尊敬されたり、人気者だったりするのですが、腹を割ってももらえないという面もあるので、どちらがいいかはわかりません。

 散々怖いと書きましたけど、でも基本的には優しいですし、悪口を言い合いながらも助け合って生きていこうという志向は強いですし、私は女社会のほうが居心地がいいです。微妙なオブラートは仕方ないけど、居場所を作ってもらえるのは本当にありがたいです。

 面白いなと思うのは、女社会に馴染めば馴染むほど、自分の女らしくない部分に気づくということだす。たとえば手先に神経が行き届いていないというのが最近の気づきです。気づくたびに反省し、そうやって少しずつ女らしくなっていくのですが、なればなるほど気づきが増える感じで、道遠しと思います。

 その意味で、私の女社会の考察もまだまだ浅いと思いますが、まだ1年生ですので大目に見ていただけると幸いです。

 これから面白いなとと思っているのが、中学のクラス会にカミングアウトしたことで、かつては異性の友達だった子と同性の友達になるということです。

 これがまた面白いのですが、私が女性装していても平気で遊んでくれて、ミユキと呼んでくれていても男子はやっぱり同性の友達のようなんですね。私も昔からの男友達に異性を感じることはありません。

 しかし女子は違うみたいで、同性扱いしてくれるし、私も同性だと思うんです。微妙なオブラートはやっぱりありますけど、それだってもしかしたら私が感じているだけかもしれません。

 で、まあ2人ぐらいですが、女同士として仲良くしてくれそうな子ができました。彼女たちとのお付き合いで自分がどう変わっていくのか、とても興味があります。

 それとは別に3人組の女子会のコミュニティができたりもしましたし、他にも数件ありで、気づいたら女友達だらけです。

 女だから女友達が多いのはあたりまえなんですけどね、なんとも不思議な感じです。でも来年還暦なのに、自分がどう変化していくか楽しみなんて思えること、本当に幸せですよね。

自分のしたいことと向き合うことで、わたしはしあわせになれたと思っています。わたしの生き方を知って、ちょっとでも癒やされる人がいればいいなあという気持ちで書いています。スキやフォローは本当に励みになりますので、よろしくお願いいたします。