「やればできる！」「なんだって努力次第！」

私が昔から信じてきた言葉です。そして、容赦なく私を苦しめてきた言葉。

この意味自体に嘘はないと思います。人間頑張ることができれば、自分でも知らなかった潜在的な能力を引き出すことが可能です。それを証明してきた歴史上の偉人もたくさんいます。

でも、でも、です。この言葉を必要以上に信じて、どんな状況でもこう考えるのは、私は間違っていたと振り返って思います。

「自分はなんでもやれるんだ、頑張れば」

こう思っていました。

「頑張ればできないことなんてない」

「何かやるには、無理することが当たり前なんだ」

「だってそうすれば全部できるんだから」

苦しいです。こんなこと考えてたら。でも”洗脳”とも言えるほど、そう思っていました。

だから周りから頼まれたり、誰もやらないタスクはどんな事も引き受けていました。「大丈夫。私は頑張れば全部できる」と思って。

でも、実際は自分の今使える能力以上のことはできないです。何年も踏ん張れば分からないけど、頼まれごとは大体は期限付きです。その時の私にとっては、できないことだったんです。

ただ、そのことに気づけないんです。前の私は、「できないのは自分が頑張っていないってことだ。もっともっと、頑張らなきゃ」としか思えませんでした。

そうしてまた無理して、またできない自分を責めました。

なのでまた無理して、またできない自分を責めました。

また、無理をしました。また、自分を責めました。

体は悲鳴をあげても、「そうしなきゃできないんだから」と思っているから休む気など出るわけありません。

でも、いつしか体は悲鳴すらあげられない、動かない体になります。体が最後の力を振り絞って、全力で私を止めて、それで、終わりです。

できないことは、ないかもしれない。やればできるよ君なら！と弱った時は言われるかもしれない。

でも、できないことは悪いことじゃないんです。誰も悪くないんです。

自分を責めないでください。弱ったなら休めばいいです。

頑張りが足りない？いいです。頑張らない時間が大事なんです。

目の前のタスクができなくても、体は壊しません。誰かにお願いしても、死んだりしません。

どうか、「できない」と認める勇気を、強く、持ってください。