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じっちゃま推薦本で学ぶテクニカル分析②(第1章 テクニカル分析の哲学)

①市場の動きはすべてを織り込んでいる。
②価格はトレンドを形成する。
③歴史は繰り返す。

第1章は教科書的な説明パート。テクニカル分析というものがどのような考え方に基づいて構築されてきたのかを落ち着いた語り口で説明してくれるけど、どうもこの筆者の頭の中にはあるライバルがちらついている様子。

それがファンダメンタルズ分析。

大学のときにファンダメンタルズ分析をかじって(その教科書にはテクニカル分析への批判がストレートに書かれてました笑)、いまも似たような仕事をしている私の認識は

ファンダメンタルズ分析=ロジカル
テクニカル分析=単なる妄想(たまたま)

そんな私の考えもこの第1章を読み終わったときに180度変わった。

特に冒頭記載した3つのポイント。

テクニカル分析はこの3つの前提を置いているが、①は本当に重要な指摘。

①市場の動きはすべてを織り込んでいる。

実はこの前提、ファンダメンタルズ分析でも同じ考え方がある。

それが「効率的市場仮説」という、「市場はすべての情報を織り込んでいて、常に最適な価格を形成している。だからミクロ(個社の定量・定性)やマクロ(外部環境)の情報を精緻に分析すれば価格を説明できる」みたいな理論(うろ覚え)。

ファンダメンタルズ分析は積み上げ型の分析手法。ひとつひとつの要素を組み合わせていって現在の価格を説明する。

だけど果たして本当にすべての要素を分析できている?

見落としている要素はない?

この点をファンダメンタル分析は置いて行ってしまっている。

というかあえて見て見ぬふりをしている。

つまりファンダメンタル分析は価格について定義はしてみたものの、その求め方までは完全に説明できていない=実務に反映できない。

一方、テクニカル分析は同じ前提をもとに正反対の方向へ飛んでいく。

値動きを見れば、すべて事足りる

単純明快。

価格が上昇したならファンダメンタルズは強気だし、価格が下落したならファンダメンタルズは弱気なのだ。細かい理由?知らないよ。

株価が動く理由が知りたいの?違うでしょ。株価がどちらに動くかが知りたいんでしょ。

であれば値動き見てればいいじゃない。

あとは

②価格はトレンドを形成する

形成したトレンドには必ず転換点が訪れる。

その転換点を上手くつかもうよ。

どうやらこの本のポイントはそこにありそう。

(じっちゃまが「決算!決算!」とうるさく言っているのは、この転換点をつかむ一つのアイデアなんじゃないかな)

次回はテクニカル分析研究の金字塔「ダウ理論」について学びます。

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