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Maceo Parker - Roots &Grooves [Disc1] (2007)

 前回に引き続き今回もレイチャールズのトリビュート盤です。ファンカーのイメージが強いメイシオですが彼の1番のアイドルがレイでありサックスプレイの手本にしたのがレイのバンドのサックス奏者ハンククロフォードでした。確かにソウルフルでありながらもコテコテしすぎずファンキージャズからの影響も感じる軽快なプレイはレイのバンドのホーンセクションのサウンドとよく似ています。バックを務めているのはドイツのWDRビッグバンド。ケルンに拠点を置くビッグバンドでブレッカーブラザーズ、スティーブガッド(withエディゴメス&ロニーキューバー)、ギルエヴァンスらと共演経験のあるビッグバンドでストレートアヘッドなものからファンキーなサウンド、ポップまで幅広いスタイルを得意としています。本作はDisc1がレイへのトリビュート、Disc2はメイシオの曲となっていますが今日はDisc1だけを紹介します。

メンバー
メイシオパーカー:アルトサックス、ボーカル
フランクカステニアー:ハモンドオルガン、アコースティックピアノ、フェンダーローズ
ポールシギハラ:ギター
ジョンゴールズヴィー:ベース
ハンスデッカー:ドラム

Halleluah I Love Her So
ビッグバンドらしいキレと迫力があるホーンセクションがかっこいい曲。メイシオのまったりしつつも熱々のサックスもそれに続くフランクのコテコテのオルガンもソウルフルで最高です。

Busted
この曲ではメイシオがボーカルも披露。かなりレイに似ています。イントロと間奏のジャジーなギターがかっこいいです。

Them That’s Got
Roots Revistedにも収録されていた曲。いつものメイシオよりもかなりスウィンギーな演奏です。

You Don’t Know Me
メイシオは本業が歌手じゃないとは思えないほどこのバラードをエモーショナルに歌っています。そして演奏もめちゃくちゃ切ないタッチで最高です。いろんなミュージシャンがカバーしている曲ですがその中でもかなりいいカバーです。

Hit The Road Jack
この曲ではメイシオは歌だけを披露しています。ホンカースタイルのテナーサックスソロが最高にかっこいいです。

Margie
ジャジーで落ち着いたトーンのミディアムナンバー。個人的にはベイシー楽団っぽいサウンドだなと思います。この曲でもメイシオのボーカル入りです。曲の前に長いメイシオ本人のMCが入りますが「この曲でトランペットソロをとるクラウスの奥さんの名前が曲名と同じマージーなんだ」って言っています。こんなこと言われたら照れちゃって演奏に集中できなくなりそうです笑

Georgia On My Mind
この曲もメイシオは歌だけです。エレピの音色が印象的な哀愁あるバラードです。

What’d I Say
オリジナルよりもホーンセクション大活躍でノリノリの曲。ほんのりJBっぽいフレーズを加えているのが面白いですメイシオのボーカルもノリノリで楽しそうです。

Tonk
日本盤のボーナストラック。ホーン控えめのスウィンギーなソウルジャズナンバーです。