派遣会社からの依頼は いろんなことがあって 面白かったです。
単発のバイトを 主にやっていたのです。

 印象深い思い出となったのは
うどんイベントで いわゆるさくらというのかな、お客さんのふりで 並んでくれればいいと言われて 友達を誘って そこへ行ったのです。

 当時 なぜか
その派遣会社の社長さんに 気に入られていて 初日の派遣も いきなり班長に任命されたことがあります。

まあ どれもたのしかったのですが、いつも滅茶苦茶な内容でした。

それで
そのうどんイベント。

さくらって仕事って 本当にあるんだねー、なんて 友達と話しながら
集合場所に 集まり、指示を待っていました。

 言われるがまま、誘導されるまま、
なぜか 気がついたら ステージに上がっていきます。

｢…………。｣

なにこれ？

10人くらいステージの上に あげられ、
司会者のような方が現われます。

｢…………。｣

え、なにこれ？

周りの人に聞くと
パネルディスカッションが始まる、とか。

は？

え？

聞いてないんですけど。

ちょっと焦り始めます。
ステージ降りるわけにもいかず、
まんまとはめられた感じで 進行していきます。

そして
｢ゲストの方に登場していただきましょう｣
と 
わーっと 拍手と共に入場してきたのは
今のくりぃむしちゅーさん。

その時は 海砂利水魚という名前から 改名した頃だったと思います。

ぬ？
だれ？

となっているところへ
友達が ｢くりぃむしちゅーやん！！ええ！やば！！｣
と 嬉しそう。

え？え？
なに？ なにがはじまるの？

わけわからないまま ゲストのくりぃむしちゅーさんが ステージに上がり、わたしのひとつ挟んだ隣りに。

そうです。わたし前列でした。

軽快なおしゃべりトークが始まります。
どうやら
 映画『UDON』の制作発表会だったようです。

パネルディスカッションは 死ぬ思いでしたけど 無事 当たらず なんとか逃げ切れました。

うどんについての トークなんて …
それほどの熱意のないわたしには無理です。

終始 どきどきしてました。
なんの意見もないのに 聞かれるとかありえません。
当てられたら 無難なことを喋るしかないな、と思ってましたけど。

その反面で
その場を わっと 景気づける喋りができる芸人さんのエネルギーを感じながら。

イベントが終わったあと、ステージ裏で くりぃむしちゅーさんにみんな握手をしてもらいました。
わたしもしてもらいました。

無事 問題なく
仕事が終わり、
社長から 連絡が来ました。

｢お疲れ様。いやー みぞさん、アップで 何回も映ってたなぁ（笑）面白かったわー（笑）俺も ゴルフなかったら 行きたかった（笑）｣

｢……………｣

面白いことなんにもしてないし、
言ってないし、
面白かったって、おい！となりましたが。

でも いろいろと たのしかったなぁ、と思います。
ここの派遣会社は アバウト過ぎて
わたしが 焦る、という内容の仕事が多かったんですけど 
結果的に これはこれで 身につきました。
いろんな意味で。

社長も 話しやすくて
友達みたいな方だったです。

今日は とりあえず さくらバイトのお話の巻です。
他にも あるので また 書きに来ます。