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映画の感想『悪人伝』

ちょっと前々から、自分が観た映画のことを忘れてまた観ちゃうってことが増えてきたので感想をこっちで書くことにする。
個人的なボケ防止備忘録のために。

韓国の映画はある程度のクオリティが担保されがち

眠れないので『悪人伝』という韓国映画を観た。
アマプラで配信されていたやつだ。

歩くプサン港ことマ・ドンソクが出演する映画で、彼の連続ビンタが観たい人にはたまらない、韓国製ビンタプロモーション作品。
ビンタというか後半はもう掌底みたいな立ち回りも見せる。掌底ファンにもオススメできると最初に書いておきたい。

内容自体は単純明快。
極悪やくざと正義感はあるけどちょっとひねくれた刑事がサイコパス連続殺人鬼を追うというのが大まかな流れ。

サイコパス役の人がちょっと松田聖子の娘さんの元旦那に似てる。

劇中設定が2005年頃なので、まだガラケー全盛期。
連続殺人鬼は割と見境なく人を襲って刺し殺すが、あんまり物事をしっかり深く考えるんは苦手なのか、ある雨の夜やくざの組長マ・ドンソクを襲ってしまい反撃に遭って討ち漏らし自分も負傷。
「普通は襲わないだろ、そんな車に乗ってるヤツ」というターゲットにも襲い掛かり、案の定手負いになってしまう。

一連の殺人事件の唯一の生存者となったドンソクは自分で復讐するために動くが、やがて武井壮似の刑事と手を組む。

ただし武井は警察、ドンソクはやくざ者。
お互いに利害が一致していても、サイコパス確保後の処遇については異なるため、ちょくちょく殴り合うしお互いの声を録音して脅し合う。

最終的には武井壮刑事がドンソクを出し抜くために(っていうか車で跳ね飛ばして)逮捕するが、状況証拠だけでは殺人鬼を死刑にできない。

そこで武井壮は、さっき自分が思いっきり跳ね飛ばしたドンソクを説得して、唯一の生存者として法廷に立たせる。

当然ドンソクは犯罪やらかしまくっているので逮捕されちゃうけど、ここに2人の取引があり、殺人鬼とドンソクを同じ刑務所に服役させる手筈を整えていた。

サイコパスの犯人はドンソクのいる刑務所へ…というオチはすぐ読めるけど、描写が丁寧なのでそれが退屈ではない

まあ、勘の良い皆さんなら察しもつくと思うけど、武井壮とドンソクの取引ってのは、簡単に言うとドンソクの服役する刑務所に、サイコパスを入れなさいよってこと。

さすがに武井壮も、逮捕後、法の裁きを受けさせたあとはドンソクにも義理立てをする選択をしたということだ。まあ車で撥ねてるから当然だけど。

最終的にドンソクは、望み通りサイコパス殺人鬼と同じ刑務所に入り、ニヤニヤ笑って映画は終わる。

ドンソクがある程度溜飲を下げる程度には復讐を遂げたことはいちいち描写しなくても分かるけど、殺人鬼が終始つかみどころがない表情をするので観ている側はその点で溜飲が下がることはない。

なんかこう、「前科いっぱいあるけど人間じゃなくてコイツはこんにゃくなんです」みたいなヤツを無理やり人間に仕立てて一応復讐しようとした、みたいな感じ。

ただ、随所に笑える要素があったり、多少ご都合主義が過ぎるけど犯人への怒りが観ている側も爆発しかねない場面もあり、結構面白い。
本当に最悪の殺人鬼なので。

血糊も割とたくさん出るので、そういうのが好きな人も観たらいいかも。
アマプラには字幕、吹き替えどっちもあるんで好きな方を観て観て観てね❤

2019年公開
監督 イ・ウォンテ

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