見出し画像

衝撃の堀口敗戦!!ベラトールバンタム級GP開幕戦を水垣が振り返る!

前書き

 今年注目のベラトールバンタム級GPがいよいよ開幕しました!!
日本のファンにとっては非常に残念な結果となりましたが、今回のNoteではその堀口選手の試合はもちろんですが、もう1試合のアルチュレタvsストッツ、さらにはワイルドカードの2試合、バルゾラvsミハイロフ、ルーゴvsサバティーニの試合まで振り返っていこうと思います。どの試合も見所のあった試合になりました。
試合内容を振り返り今後の展開も予想していきたいと思います。

ルーゴvsサバテーロ

 そつなく全てこなし、ディフェンス力も高くトータルで戦うルーゴとレスラーサバテーロという図式の1戦です。テイクダウンの攻防とルーゴが下になった時の対応がポイントとなる分かりやすい1戦になるのではと思って言いました。スイッチャーのルーゴはサウスポーに構え喧嘩四つになります。最初のサバティーロのシングルを切りこの瞬間はルーゴペースの出だしになるかと思いました。ただ、この後もタックル狙いを続けたサバテーロが3つ目のタックル、オーソドックスに構えた相手の奥足にダブルを入りテイクダウンに成功します。しっかり背中をつけてハースで押さえ込みますが、すぐさまルーゴはスクランブルでスタンドに戻すことに成功します。ここまで試合開始から1分ですが一通り注目していた攻防が観れてしまいました。ここからはお互いの適応力、サバテーロは攻めの姿勢を貫けるか、ルーゴはディフェンスからオフェンスへの切り替えが重要になるそういう展開になりました。ここから強さを見せたのはサバテーロでした。テイクダウン勝負をするタイプの選手は切られたり、立たれたりするとメンタル的にダメージを受けて徐々にアタックする数が減ってくるものですが、このスタイルに対する自信からくる突破力を見せました。この後3Rを通して5回のテイクダウンを決めてしっかりとトップキープそして肩固めをとりかけるシーンなどもあり試合を圧倒しました。結局ルーゴはオフェンスに回る時間はほとんどなく受け続ける展開となってしまいました。バランスタイプのファイターに対して勝ちパターンの持ったサバテーロが押し切る形で勝利しましたが、見るべきはテイクダウンのパターンの豊富さでしょうか。最初の奥足へのダブルに続きて、がぶり状態から、そしてシングルから繋げていくパターンと四つでのテイクダウンも見せました。このバリエーションの多さがこのスタイルのみで勝ち続けているサバテーロの強みだと思うのですが、このスタイルでGPどこまでいけるでしょうか?

 次戦の相手は、レアンドロ・イーゴです。柔術ベースで打撃もテイクダウンもできるバランスタイプですが爆発力はありません。おそらくサバテーロはイーゴ相手にもテイクダウンはかなり取れるような気がします。あとは柔術家イーゴの下からの下からの攻めに対してしっかり対応できるかというところです。今回の試合を観て意外とこのテイクダウン&トップから削るというワンパターン戦法でGPを荒らす存在になりかもしれないという期待度が膨らみました。このパターンでどおまで押し切れるのか、押しきれなかった時どうなるのか、別の手を持っているのか?サバテーロ注目して観ていきましょう!!

バルゾラvsミハイロフ

 レスラータイプでスクランブルが強く動き続けて勝負するバルゾラとストライカータイプでテイクダウンも強いミハイロフという対戦となりました。個人的にはワイルドカードではなくGPの1回戦となっていても良いと思えるくらいの好カードです。この試合は私的には意外な形で幕開けしました。ミハイロフがテイクダウンを仕掛けていきました。この仕掛けは後一歩のところでスタンドに戻されますが、非常に興味深い立ち上がりで、一層この試合に引きつけられました。この後しばらくスタンドでの打撃の攻防が続きますが、ここではややバルゾラが受けに回った印象があったので、元々のスタンドスキルの部分もありますが、ミハイロフが最初に仕掛けたテイクダウン狙いが少し効いてるようにも感じました。ただ1つテイクダウンを決めると流れが一気に変わりました。グラウンドでポジションを変えながら削っていき、スタンドでも前にプレッシャーをかけれるようになりました。組んだら勝てると考えていたであろうバルゾラがいきなり組を仕掛けられ少し戸惑いやや後手に回りましたが一つテイクダウンをとり自分の形で攻めれたので自信を取り戻した感じでしょうか。この後はバルゾラの組のゲームの中で試合は進みます。ミハイロフもスクランブルから反撃を試みたりテイクダウンを仕掛けたりと反撃を試みますが、バルゾラの仕掛けや切り返しの速さスクランブルの強さに流れを変えられませんでした。結果論ですが、ミハイロフはもう少し打撃での仕掛けを増やしていれば面白くなったかもしれません。

 勝利したバルゾラですが次戦は準々決勝でマゴメドフとの試合となります。ギャラガーの欠場で実現したカードになりますが、結果的に準々決勝1番の好カードになったように感じます。組を武器にしたもの同士の勝負になりますがどんな展開になるのか非常に楽しみです。

ここから先は

3,027字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?