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ため息俳句52 春愁

春は、一面憂鬱な季節でもある。4月がもう目前ともなる今日この頃から、この国の奇妙な「時間」の始まりである「新年度」への移行期に入って行く。老いぼれた今の自分にはかかわりないが、それでも少し前までは、3月後半は、気が滅入る日々になりがちであったことは、生々しく記憶している。

   「人参」が春の回廊ぶらさがる

   偏頭痛不二見坂下三分咲き

   春塵に仕事一日つかれはて

   春愁ふ青江三奈など聴いてをり