見出し画像

子育ての終わりはある日突然やってくる

8月。息子が通う小学校で、盆踊り大会が開催されていた。

地域の方が協力してお店を出し、かき氷や焼き鳥、くじ引き、ゲームなどが楽しめる。

小学校低学年だった息子は、何の迷いもなく「ママも一緒に行こう!」と誘ってくれた。

日が落ちたとはいえ、蒸し暑い野外。めんどくさいなぁと思いながら、つきあっていた。

高学年になった息子は、もう誘ってはくれない。

お小遣いを握りしめて、「友達いるかな~」と嬉しげに、ひとりで出かけていった。

「来年から、ひとりで行くからね。今年が最後だからね」と宣言してくれたなら、それをかみしめて同行しただろうに。

子育ては、こうして、予告なしに、ある日突然終わることだらけだ。

寝かしつけのときに背中をトントンしながら眠りにつくも、「トントン、しない」と突然言われた4歳の夏。 

それ以来、トントンなしで眠るようになった。

それまでは、ひとりで勝手に寝てくれたらいいのに・・・・・・と何度も思い、いったいいつになったらそうなるのかと、先輩ママ達をつかまえては聞いていた。

「うーん、いつからだったっけ?」

彼女たちの答えはみんな同じだった。

え? 覚えてないの? と内心驚いた。

でも、今、「ママ~♪」と駆け寄ってきてくれたのはいつまでだったかと質問されると、私も同じように、覚えていない。

唐突に終わり、終わったときのことを覚えていない。子育てとはどうもそういうものらしい。

「だから全力で楽しんで!」なんてことをいうつもりはない。親だって人間。大変だとかめんどうだとか思うことは多々あるし、それが当たり前だから。

ただ「めんどうだなぁ」「早く大きくならないかなぁ」と思ったときに「でも、これって今だけかも?」と、ちょっとだけ思ってみてほしい。そう思うことで子育ての「今」を味わうことができるようになるかもしれないから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?