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「バーチャフリーク」Vol.3 レポじゃなくて感想

2019年4月12日、秋葉原ウラエンタスにて行われた、
VTuberフリークが集うナイトイベント「バーチャフリーク(VIRTUAFREAK)」も3回目の開催を終え、しばらく充電期間をおいてデッカくなって帰ってくるとのことで、とても楽しみにしています。


Vol.1開催の時にレポというか感想のnoteを書かせていただいたのですが、

私は"バの音楽事情"に全く精通しておらず、音楽そのものにもかなりミーハーなので、レポらしいレポは書けないんですね…
直接追ってるV(出演者だとワニのヤカ君、somuniaちゃんなど)のステージ以外は流れる曲の7~9割知らないみたいな不届き者です。知らない曲でもなんの問題もなく楽しいんですが…

バの音楽にアツいVTuberファンDatCatさんが彗星の如く現れ、「この人がいれば大丈夫だな(何が?)」みたいに思ったこともあり、以降バチャフリ後に文章を書いてなかったんですが、

↑バチャフリ予習用アクターまとめや他の現場レポなどもあり、たすかる

先日のVol.3にて「Vol.1の時note書いてた人」という認識で覚えてくださってた方と会場でお話して、意外と書いた意味あったのかのもな…と思ったので、いったんお休みという節目に合わせて何か書いてみます。

レポ要素あんまりない感想です。自分語り的なものを多分に含みます。



改めて、「バーチャルのリアルイベント」の意義

chulumiさんによるVJの映像の中で、
「VIRTUAL」と「REAL」を「=」で結んでいるといったビジュアルが出てきたのが、イベント冒頭からとても印象的でした。
この「バーチャルとかリアルとかどんどんなくしていこう」といった考え方は、Vol.1の高坂はしやんさんによるMCでも語られていたことで、
バーチャフリークというイベントが一貫して持つ思想なのだと思います。


私はバーチャルで活動している人の「魂」「プロデューサー」「中の人」に会うこと、会える環境に行くこと、干渉すること(しようとすること)、にかなり抵抗があります。
「夢が壊れる」とかいう話ではなくて、自分はバーチャルの姿もVR設備も持たず、「肉の器」に「縛られている」「人間」であって、
「肉の器から解き放たれ」、美しいポリゴンやピクセルの体できらめく「バーチャルの存在」である彼らには、自分みたいな俗世の存在は近づいてはならないという意識がとても根強くあるからです。
”本命”の推しである放送局VRoadCasterが同人イベント「Youに夢中!」に出展していた時も、「誰かの魂がいたらどうしよう」「私みたいな俗っぽい人間が三次元で会うわけにはいかない」と思い悩みすぎて現場に行けませんでした。

バーチャルだからどうという話ではなく、現実でのアイドルとかタレントでも結局同じことなんですが、
私の元来の自尊心の低さと、「バーチャルって素晴らしい(現実はクソなので)」という価値観が悪い形で結びついてしまった感じがあります。

誰がとかは言いませんが、バーチャル界隈の一部には現実を軽んじる価値観が多少あるように感じます。(これに「だから君もこっちに来よう」「誰でも来れるんだから」という主張が続いて、おそらくそっちが本題なのですが)

まとめるとものすごく強く「バーチャル≠リアル」「バーチャル>リアル」だと思っていたわけです。

なのでバーチャフリークの「V割」制度、またはその扱いにもかなり抵抗がありました。
正直今も盗撮とかあったらどうするんだろうと気が気でないです。


という話はいいんですけど、Vol.3でのクローズ前の運営の方のお話にて
「VRでイベントやったら終わった後きんくら行けないじゃないすか!」
って発言が飛び出したんですね。
そして「ここにはVTuberが好きすぎる人しか集まってないんだから、誰かに話しかけたり、意気投合した人とそのままきんくら行ったらいいじゃないですか」みたいな、正確に覚えてないけど大体そんなことを言っていて、
おそらく、このイベントの意義のひとつはそういうところにあるのだなと思ったんです。
(ところできんくらって何だよと思って調べたら普通に居酒屋だった)


ということを実感できた出来事があって、その発言を受けてか、
帰り際に私に話しかけてくださった方がいたんですね。

私は今回、1番手のgaburyu×somuniaタッグと2番手のじーえふさんが主な目当てで来ていて、前半はほぼ最前列でとにかく自由に踊って騒いでいたんですが(特にgaburyuさんがヤバすぎてほぼトランス状態だった)、
その方は私のすぐ後ろにいて「この人めっちゃ踊るな…」と思って見ていたらしく、そして「なんだか楽しみ方を教えてもらった気がして、今日とても楽しめました」とのことで、
大変お恥ずかしい…の一言に尽きるんですけど、「こういうことか」とハッとしたんですね。
(それが5番手ラストのYUC'eさんの時に私の目の前で爆踊りしていた方だったのに後で気がつきました。そういうわけで、私もあなたにこのイベントの楽しみ方を教えてもらえた気がします。)

私はその日はダッシュで帰らないといけなかったので、その方とはtwitterだけ交換してお別れしましたが、そのまま飲みに行ったってよかったわけですよね。

で、もしそうやって話しかけたり、話しかけられた人が、自分も音楽やってる人だったり、私みたいに絵を描いてる人だったり、VTuber業界に関わってる人だったり、それこそVTuberの中の人だったりしたら、
そこから”何かが始まる”かもしれないし、もう始まってるかもしれない。
(そういう”何かの始まり”を期待するイベントなんだとしたら、V割の存在も納得できる)

まぁ別にネット上で話しかけたっていいんだけど、イベントで感動を共有した、この特別な場にいたという事実はこの上ない「信頼」を生むし、
そういった出会いでしか始まらない”何か”もたぶんある。

そういったことが、バーチャフリークが「VTuberのリアルイベント」である意義の大きなひとつなのだろうと思います。


で、そういうことに想いを馳せていくと、
バーチャルコンテンツだって結局現実にいる人間が作っているわけで、
現実での、誰かと誰かの飲みの席での語らいから始まったバーチャルコンテンツがきっといくつもあるわけで、
バーチャル存在”そのもの”は仮想空間で生まれた美少女だったりするけども、そこにはたくさんの人間が関わっていて、
「バーチャルも全然リアルだな」というのがなんとなく腑に落ちたんですね。

それはVTuberをメタな視点で見るとか、「結局人間じゃん」みたいなことを言うわけじゃなくて、
私にとってはいつまでも、不老不死の美少年も、無性別の人工知能も、音楽を作るワニも、「本当」のまま、「バーチャル」のまま、
私にとって「リアル」になるんです。
きっと「魂の人」や「プロデューサー」と会うことになってもそう居られるだろうという自信がついてきました。ちょっと何言ってるかわかんないな


私にとってバーチャフリークは、音楽の楽しさを教えてくれるイベントであり、バーチャルと同等(=)なリアルの価値も教えてくれるイベントであったということです。
すべての人が納得する理論でなくとも、私にとって大きな意味があった場所なのです。



余談、「肉の器」

いつか美しい球体関節の体を持つ人が言ったこの単語に、私はいつまでも悪い方向に影響を受けている気がしますが、
そもそもは三次元の人間の体が、鑑賞物としてかなり好きな方です。

ずっとバンドマンと洋画のオタクだし、ファッション誌が好きで、自分がオシャレするのも好きです。
造形の整った人が好きということではなくて、オシャレしてる人、その人らしくあろうとする人の姿が好きです。

バーチャル含め二次元コンテンツを好む人の多くは、自分の現実での容姿を低く評価していて、全く顧みない人が多く、時にはそれが深刻な人生の問題になっている人もいると思います。
そういった人達にとって、肉体を自由に設定・操作できるVR技術はきっと良い方向に働くだろうとも思います。そこには希望があります。
だからもちろん、バーチャルで自分らしくあろうとする人の姿も好きです。


(本質的に)バーチャルでできることは、たぶんほとんどリアルでもできるので、皆リアルでもオシャレしてほしいな、というのが個人的な想いですが、それはどうでもいいんですが、
バーチャフリークの会場での照明演出に見惚れた話をします。

「フロアで踊る皆が一番カッコいいよ」みたいなステージからアクターが言うよくあるやつみたいですが、本当にそうで、
このヤバい色の照明が照らしているのはステージやステージ前のモニターだけじゃなく、フロアにいる私たち観客の無数の「肉の器」なわけです。

もちろん私自身の挙げた腕もカッコよく、美しく照らされていて、
「自分は俗世の醜い器に縛られている」という意識を、少し薄れさせてくれたような気がします。

イベントというのはステージだけでなく、そこに足を運ぶ観客をも輝かせてくれる場所なんですよね。
「自分も輝きたい」と思う人ばかりかどうかはわかりませんが、体験するときっと誰にとっても良い影響があると思います。


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私は現実に絶望してバーチャルに魅入られた者の1人ですが、
「現実も悪くないぜ!」ってことを改めてバチャフリで学んだという話でした。

バーチャフリークの復活は今年夏頃とのことで、
次は君も一緒にバーチャフリークに帰ろうな!!!!



Vの話その他を書き散らかして時々ファンアートを描くサブ垢↓

真面目に絵を描いてる本垢↓




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