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「うつ病って治るんですか」問題

以前、主治医に「私のうつは治るのか」と質問したことがあります。
主治医からは、「治るとは、具体的にどういう状態を言ってます?」と逆質問を受けました。

事実はそれだけなのですが、私の頭の中では勝手に思考が追加されました。
認知行動療法でいう自動思考ってやつです。

「あ、治らないから、そんな遠回しの言い方をするんだ...。」

「私のうつは、そんなに重いんだ...。」

そして、それ以上に突っ込んで質問せずに会話を終わらせた記憶があります。

✳︎

一般論として、うつは治るものではなく、寛解を目指すそうです。

「治るものではなく」
この言葉、ものすごい曲者だと声を大にして言いたい。

「自分の病気は治らないって医者に言われたんだ」と悲観した様子でおっしゃる方が、私の周りにもチラホラいらっしゃるからです。

✳︎

医学の専門用語では「治る」は「完治」「治癒」を意味するようです。

でも多くの患者のいう「治る」は必ずしも「完治」ではないんじゃないでしょうか。
私自身は、「症状がでなくなること」や「今まで通りに社会生活を送れること」をイメージしていました。
いわゆる「寛解」です。


「回復」なんて言葉も存在するし、日本語って難しいですね。

言葉に翻弄されてる方がいたら、参考になれば嬉しいです。

↑「精神神経疾患において症状が継続的に軽減した場合、症状消失後も再発予防のため内服や経過観察を継続することがあるため、治癒とは言わず、寛解と呼ぶことが多い。」

↑「症状が完全に消失し精神的に安定した場合は完全寛解と呼ぶことが一般的で、身体医学の治癒に相当する。」

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