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昏々と眠る / 1994

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最近の記事

わたしは富江になりたい | 伊藤潤二展

2024.5.21 伊藤潤二展に出掛けてきた。 いつ知ったかは覚えてないけど、20代前半から「富江になりたい」って思っていた。 見た目の美しさは当たり前なんだけど、相手をめちゃくちゃに振り回すのに殺意を抑えられなくなるくらい魅力的であるという設定が、自分になさすぎる性格すぎて心に宿したい存在だった。 富江目指してひたすらに髪を伸ばしては切り、伸ばしては切り、とうとう母に「もう若くないのだから、髪飾りも何もしないのにただ長い髪はおばけみたい。切った方が可愛い。」と言われた

    • スイセンの記憶

      gwに帰省したことのつづき。 最近久しぶりに仕事で花に触れる機会か多いことを知った母が東御のヴィラデストワイナリーや、坂城のバラ園に立ち寄ってくれた。 母曰くヴィラデストワイナリーには幼少の頃にも行ったことがあるらしい。母の同僚とそういう場所には言ってたのだけど、その人の息子は同い年で、子どもの頃の自分の目から見ても彼はいわゆる「育ちのいい子」だった。場所の記憶はなくても、なぜだかそういう所作が綺麗な人の記憶だけはずっと記憶に残り続けている。 クリスマスローズが可愛くて

      • 「痩せないと」の呪いに囚われて / 摂食障害治療記録①

        人として大好きな男の子に「ダイエットのために一駅歩いたりするとすぐ熱を出す」って話をしたら 「やめときなよ。あなた今が適正体重でしょ。」 って言われたのだった。 そうか、私は適正体重なんだ。 無理して歩いたり食事を減らす必要もないんだ。 って今までどんなことしたってぎちぎちに縛り上げてた心の縄解かれたみたいな気持ちになった。 15年前からずっと待ってた言葉だったんだと思う。 そのままでいいんじゃないかって言葉。 自分が素敵だなあと思う異性にはいつも太ってるとかブス

        • 2020年の自分を救済してきた

          2020年、長野県東御市、雷電くるみの里。 好きと好きじゃないのハザマの人っているじゃないですか。 豪雨で地元の橋は落ちて、川は氾濫して、大きめの災害になりました。 そんな出来事の後、みんなが浮かれてる時期になぜか落ちた橋を見に行ったんです。 「この日のこと忘れないでいようね」 そういった日のこと私はたぶん忘れないんだと思う。 その後に道の駅(雷電くるみの里)に行って、利用者ノートを書いて、「来年もまた会おうね」「来年も見にこようね」って約束したんです。 「私たち1

        わたしは富江になりたい | 伊藤潤二展

          「私か母のどちらかが死ななければ終わらなかった」

          「母という呪縛 娘という牢獄」齊藤彩 積読本を読了。 受刑者である髙崎あかり氏と齊藤彩氏の合作本 事件加害者の本を読むのは、批判多数で読むことすら事件への加担とされた「絶歌」ぶりです(同列に挙げることが果たして正解かは分からない)。 出版当時SNSで知り、事件概要を調べました。「医学部9浪殺人事件」「滋賀医科大学生母親殺人事件」の事件概要をWikipediaで読むだけで、かなり重めな情報量で本を読むに至るまでだいぶ時間がかかりました。 あかり氏は「医師を目指すと言い出

          「私か母のどちらかが死ななければ終わらなかった」