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#82 このnoterさんが私の背中を押してくれたから


実は今わたしはKindleで出したい本を書いています。それは『おむすび』が軸になります。といっても、レシピ本でもなく、うんちくでもなく、私の想いを綴るエッセイです。

企画・構成を温めていながらも、なかなか筆が進まないなあ、と思っていました‥‥

そんな中、このクリエイターさんを知ってしまった‥‥

mikepunchさんは『おにぎり猫のものがたり』を連載されています。ものがたりはおにぎり屋さんを営む小梅さんという猫のまわりで起こります。

ほのぼの‥‥なんていう言葉で括ってしまってはもったいない気がします。深~い慈愛と生きる意味みたいなものが、優しくて淡々とした物語のなかに織り込まれていると言ったらいいのでしょうか。

まだ全然言い足りてない気がしますが‥‥

この小梅さんのおにぎりを食べたお客さんたちが救われたり、笑顔になったり、大切なものを見つけたりしていくのです。

おにぎりは普通のおにぎり。「地味なおにぎりね~」とさえ言われます。それを、

ふつうのお米と ふつうのお塩と ふつうの海苔と ふつうの具で 作っております とくべつなことはしておりません

そう小梅さんは答えるのです。

なのにみんなが口を揃えて「おにぎりってこんなに美味しかったんだ!」と言います。「ほ~~~っ」とため息をついて、こころとからだを緩ませていきます。


おにぎり、おむすび、にぎりめし‥‥ 違った言い方があっても、それらに違いはないのだそうです。特に地域によるものでもないそう。

私の母はおむすびと呼んだ。そして母の握ったものは巨大で、まっくろい海苔で巻かれていた。それがとても田舎臭く感じられて、私はずっとおにぎりと呼んだ。若い頃はほかの方のを真似て、三角に握って長方形の海苔をつけたものを作った。

佐藤初女さんの『おむすびの祈り』という本がある。死にたいと思っていた人が初女さんのおむすびを食べたら「こんなことをしていてはいけない」と、生きるちからをもらえる伝説のおむすびです。それを知ってから、私が三角になるようにかっちり握っていたものは何だったか‥‥と思うようになった。

初女さんのおむすびは

握るときはお米をつぶさないよう、ご飯が呼吸できるよう、ふんわりと、でも食べるとぽろぽろ崩れてくるようでは困りますので、しっかり力も入れて握ります。

と書かれている。お米が息をできるように、丁寧に空気を残してあげるのだから、手で押したりなんかできない。

初女さんの本を読んだだけで、私のそれまで握っていたものが、そうっと結ぶおむすびに変わることとなった。

見出し画像のおむすびはわたしがつくるものだ。かっちり握らないから、びっしり海苔で囲む。

書いているだけで、炊き立てのごはんでふわっとつくった塩むすびが無性に食べたくなってしまうくらい私はおむすびが大好き。

好き過ぎて、かならず食べ過ぎる、私のソウルフード。


英国に居ながら私に育てられた我が子たちの話をすれば、
3人のうち、人前でおむすびを食べることに葛藤しなかった子はひとりもいない。
私のつくるおむすびは、彼らのアイデンティティの葛藤を象徴するものでもあったのです。そんなおむすびと私たち家族との関係。そして日本人としての、またマイノリティとして生きた私の人生観。歳をとった自分の母国への憧憬‥‥

そんなものを、炊き立てのごはんの香りとともに、竹籠から洩れる海苔の匂いとともに、感じてもらえたらいいなと思って書いている。いや正確に言えば筆が止まっている。

だからこんなこと黙っていれば、「やっぱりできなかった」となっても恥はかかないのだ。密かに書いていればいいのじゃないか‥‥と考えなくもなかった。

だけど、せっかくおにぎり猫さんのおかげで私にとってのおむすびを書きたい気持ちが沸いたのです。想いが冷めないうちに、有言実行を目指そうと決めました。

ぐずぐずしていると気が変わります。だからエイっと投稿してしまいましょう。


長い猫足あと

mikepunchさんを何年も追ってらっしゃる方なら、投稿の中にその人物像を見出されているでしょう。私は昨日発見したばかりなので、年の頃はわからないし性別でさえ確信はないのです。ただ、人の痛みがわかる方だと、コノエミズは考えます。

mikepunchさんの描かれる猫さんたちはどれも愛らしく魅力的。もちろん猫以外にもイラストは描かれますが、もう一つのお顔も持たれます。

それは型染の作品の数々も産み出されること。その才能とセンスはとどまるところを知りません。着物の半襟なんて胸がキュンとなりますよ。着物を着ない私でもこんな半襟を身につけるために着物が着てみたいと思うのだから‥‥

 zbame358さんでもあるmikepunchさん、インスパイアくださったこと感謝します。


また、先ほど触れた佐藤初女さんのおむすびについてはnoteでもたくさんのかたが書いていらっしゃるので、お読みになるといいと思います。

そしてnoteのなかで私もおむすびのちからを信じてみんなを笑顔にする活動をなさっている方を見つけました。

それからこの方も。

むすぶことで心がほどけるようなおむすび。

力をいれないでつくったおむすびから力をもらう。

私もみなさんに会いたいです。

そしてこれから出会っていく方々とおむすびを一緒にむすんだり、あるいはおむすびを一緒に頬張ったりできたらすてきだと思います。

私も私のおむすびを言葉にして綴ろうと、気持ちをあらたにしました。

もし『おむすびで繋がる』っていいなと思われたら、あなたのおむすびを(お話でも、絵でも写真でも)コメントにURLを貼ってくださると喜びます。

おむすびの輪、ひろがれひろがれ!






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