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#63 ワクチン接種は個人の自由というが、ここまで決められて自由と言えるのかな


今朝、イギリスでショッキングなニュースが流れてきた。

Care Home (老人介護施設ー日本のケアハウス) の職員への二度の新型コロナウイルスのワクチン接種が必須となったというのだ。

これは物議を醸し出しそうだ。

すでに働いている、これまで接種を拒んできた人たちは、ここで接種を強制させられるか、嫌なら職種を変えなければならない。
そして、仕事の面接に来た人も、その条件を聞いて、「なら辞めます」と帰って行ったという。


私もイギリスでの接種一回目の顛末をここに、二回目の様子をここに書いてきたのだが、受けるまでの決断も受けた後の体の反応も、すべてが大変だった。 これから毎年受け続けなければならないものなら、その都度やっぱり悩むと思う。

ワクチン接種の有無はどうしても個人の意思に委ねられるべきだと思う

私の受けたアストロゼネカによって、自分の遺伝子に異質な遺伝子が組み込まれるなんていう情報を聞けば、正直いい気持ちはしない。それが10年後の自分の健康に影響するかしないか、誰も保証してくれていないのだから‥‥

私の5月11日の投稿を振り返ってみる。

イギリス (UK) では、これで国内で2/3の大人 (18歳以上) へ一度でもワクチンが接種されたことになり、1/3の大人はすでに2度の摂取を受けたことになる。その効果は顕著で、今年に入ってもなお一日で1,600人の死者を出す日まであったこの国で、とうとう死者ゼロという日をたたき出したのだ。
健康な自分はワクチンは打たずに済むなら打ちたくないものだったし、その気持ちも特に変わっていない。ただ、全体の接種率が上がると、疾患のある人や悪化するリスクのある人たちを守れるのだ、ということがこんなにもはっきりと証明された。そんな国に居ることが有り難い気持ちにもなっている。私自身に矛盾があるかもしれないが‥‥ しいて言えば、128,000人の命を奪われた国でのワクチン接種は、社会を守ることに重きを置いた行為と、私は考えている。私のはプレッシャーに負けただけだったかもしれないし、今となってのこじつけかもしれない。でも、これでよかったんだと思えるってことを、イギリスからそっとつぶやきます。

私はこう書いた。


ちなみに現在の新型コロナウイルスによる死亡者数累計は、イギリスで12万8千人。この国は日本の1万4千人という数とは比較にならないほど酷かったのだ。

ただ、今現在の日本での日ごとの感染死亡者は、イギリスよりも10倍多い人数が最近報告されている。(イギリスの8人に対し日本が80人)

この違いがワクチン接種の違いなのだ。イギリスでは18歳以上の大人の80%が一回でもワクチンを受けたことになる。50%は二回のワクチンを終えている。

私は先の文章に「驚くことに」という副詞を使いかけてやめた。なぜなら私は驚いたが、この結果を出すためのワクチン導入なのだから、結果は当然でなければならなかったのだ。「驚いた」私はやはりどこかで『予防接種』というものに納得しきれていないのかもしれない‥‥


話を冒頭のニュースに戻そう。

必ずワクチンを受けていなければならないのは職員に留まらず、施設内に出入りするボイラー、ガス、配線工事などのメンテナンス従事の人にも及ぶという。

今や、出入りしていた美容師、セラピストや、音楽やエクササイズで慰問する人たちにまで強制される条件となってしまった。これは経営者にとっても、施設利用者にとっても厳しい現実だ。

私の夫の母も、コロナ下でケアホームへ入居することになった。去年はかろうじて面会用の外から直接出入りできる部屋で会うことができていた。だがロックダウンの規制が厳しくなるたびに面会に行ける人が限定されていき、今では面会のたびにコロナのテストを受けて、陰性であることをNHS (ナショナルヘルスサービス) のサイトに登録してからでないと会うこともできない。

これからは、ワクチン接種をしていない、家族の若いメンバーたちは義母に会いにもいけなくなるのだ。

このルールの改正によって、本当に素晴らしい介護士さんなのに仕事を失う人がいるかもしれない。

10年先のことがわからない当座のワクチン接種については、私がこれから子供を産み育てていく立場だったらどんな決断をするのかは、

正直わからない‥‥



ケアホームに従事するために自分の信念を貫けなくなる人に対して、とても気の毒に思う。

ケアホームで出会えたはずの人との接触の機会をなくした入居者の方々を想うと寂しい。

ケアホームで活躍できたはずの、若々しいスタッフが減るかもしれないことが残念でしかたない。


善も悪もなくて、

正も誤もない

私の感傷だ‥‥



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