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能力の開花はいつが最適か

こんにちは,HARuです。今日は「子どもたちの能力の開花時期について」というお話。

どの校種でも同じかもしれませんが,我々教師は
子どもたちの才能を開花させようとします。
ですが,ふと立ち止まって考えると,果たしてそれがいいのかどうか
ということなのです。
少し詳しくお話ししていきましょう。

では,いってみましょう!

子どもの才能の開花

教員をしていると子どもたちの懸命な努力や
目標に向かって歩んでいる姿に感動することが多くあります。
ただ,気をつけなければいけないのは,
本当に子どもたちが自主的にその行動をとっているかということです。

例えば,中学校でいえば部活動。
子どもたちは目標のために懸命に努力します。
教員も子どもたちの目標達成のために尽力します。
一見すると麗しい光景のようにも見えますが,
果たして本当にそうでしょうか。
特にスポーツの世界で見受けられる現象かもしれませんが
中学校で実力を身につけ,地区大会や都道府県大会,ひいては
全国大会に出場する生徒がいます。
そういった子どもたちは,その後きちんと活躍するのでしょうか。
聞いたところによると,中学校で練習をし過ぎたため,
高校では全く伸びない子どもたちもいるそうです。
懸命に努力することは悪いことではありません。
しかし,
その年齢で結果を出すことが子どもたちにとって
ベストな選択なのでしょうか。
指導者にとっての実績づくりになり代わってはいないでしょうか。

スポーツ界における早熟

前述した通り,この傾向はスポーツ界でよくみられるように思います。
身体という資本を使い倒すのですから,当たり前のことかもしれません。
これは全くの想像ですが
人間が耐えられる練習強度や練習時間等は
人によっての差はそれほどないのではないでしょうか。
もちろん,センスも絡む領域ですし,私はスポーツについては
完全に専門外ですので,明確なことはいえませんが,
ある一定量を超えると,人の身体は限界が訪れるのではないかという気がします。
プロスポーツ選手は練習量の調整によって,
その限界の時期を少しずつ先にずらしている
そんなことさえ感じます。
(特にサッカー界のレジェンド三浦和良選手などはその最たる例ではないでしょうか。)

ある調査によれば,日本人のスポーツにおける能力は
20歳以下までは世界でもトップクラスのようです。
しかし,その後はと言われると
全体としては今ひとつな印象を拭えません。
もちろん,日本には20歳を超えても大活躍をされている方もいらっしゃいます。
ただ,小学校や中学校
ひいては高校において
その方達は限界を迎えなかったがために,今活躍されているのではないか
という気がします。
さらに,20歳から能力が落ちる原因の一つに
「自分で練習を考える力が育っていない」ということが挙げられるそうです。
確かに日本では,小学校,中学校,高等学校と
指導者の言われるがままに練習に取り組む子どもが良しとされています。
指導者に逆らおうものならば,指導してもらえなかったり,不利益を被ることも少なくないでしょう。
もちろん,その指導が間違っていることは明白ですが,
それでも現状,多くのスポーツの場において
指導者の言うがままに練習に取り組む子どもが評価されていることは
否定できない事実でしょう。
私たち教員が気をつけなければいけないことは
その子の人生は一度きりしかない
ということです。
指導者の名声のために子どもがいるのではありません。
あくまでも
子どもたちを育てるために指導者がいるのです。

学習も同じこと

学習でも常に学校は成果を求められます。
ただの学力テストで成果を上げることは簡単です。
子どもたちが間違えやすい問題やできない問題を
何も考えさせず
ただひたすらに繰り返させればいいのです。
ドリル学習と同じです。
子どもたちの意欲などお構いなしです。
いえ,意欲を上げさせつつ
ドリル学習を効果的に行う方法も,ちまたにあふれています。
その学校種で子どもたちの学力が高いとか
成績がいいとか
全国◯位の都道府県だとか
そんなことにいったい何の意味があるのでしょうか。

もちろん,我々は教員です。
教員に成果が求められることもよく理解できます。
指導している間に成果を出せないのであれば,
教員としてどんな意味があるのだというお叱りの声も理解できます。
ただ,それでも
これから育てるべき人材は

自ら考え行動できる

そんな人材であるべきではないでしょうか。
各学校段階における成績優秀な子を量産することが
目的ではないはずです。
もちろん,
自ら考え行動できる子どもが増えれば
学校の成績も言わずとも上がります。
自分に必要な学習量を自分に必要なだけ行うことができるのです。
学力が身につかないはずがありません。
しかし
それには時間がかかります。
あの千代田区立麹町中学校ですら工藤校長先生がいた期間は6年間です。
それだけの時間をかけて
あそこまで変革してきたのです。
確固たる信念を持ったリーダーがいる組織ですらそれほどの年月がかかるのです。
そうでない学校では
本当に少しずつ身近なポイントから変えていかなければいけません。

教育には時間がかかる

これは紛れもない事実です。
私たちは今,目先の利益だけを優先して子どもたちの指導にあたるのではなく
子どもたちの将来まで見据えて
指導にあたっていかなければいけないと思うのです。

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