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題:浦島太郎から読み取れる人間の試し行動

人間とは愚かである。

浦島太郎はなぜ、あそこで玉手箱を開けてしまったのか。浦島は乙姫に魅せられていたので、そんな素敵な女性に貰ったお土産はたとえ開けるなと言われていても開けてしまうのであろう。

愚かである。

たとえどんなに好きな女性であれど、約束は守らねばならない。さもなくば浦島と同じく恐ろしいことになるのでは無いか。
例に出すと、浮気がそうだ。浮気をしないというのは約束では無い。相手との信頼を築くために大切な二人の間での法である。
浦島もまた乙姫に信頼されて玉手箱を預けられたのであろう。いや、あるいは試されていたのかもしれない。どこまで乙姫を信じられるのか、と。

乙姫はなぜ浦島のことをここまで気にかけたのか。それはやはり浦島が善行をしたからである。浦島が仮に亀を助けなかったら乙姫という素敵な女性にお目にかかることすら出来ずにいたであろう。

それなのに何故、浦島は乙姫を裏切ったのか。

何とも愚かである。


これは毎週土曜日深夜1時30分~4時28分放送、MBSラジオ「オレたちゴチャ・まぜっ!~集まれヤンヤン~」の企画で書いた読書感想文である。この企画がきっかけで久しぶりに読書感想文とやらを書いた。多分これがなかったら二度と書くことは無かったであろう。それくらい感想を書くということが好きではなく、学生時代は夏休みの課題の中で1番嫌いで昔出したものを3年連続出していたし、そもそも本をまた1から読むのが面倒臭いと思っていた。元々本を読むのは好きなのだが、わざわざ「読書感想文」と銘打って出されると捻くれ者の私からすると反抗心が芽生えてしまうのである。

だが大人になってもっと読書感想文を書いておけばよかったと思う出来事があった。
「税金で買った本/原作:ずいの 作画:系山冏」というヤングマガジンで連載中の漫画がある。この漫画は図書館に通いつめていた幼い頃を思い出させてくれて、また行こうかなと思わせてくれるそんな素敵な図書館のお話。大好きだと公言していたらコラボグラビアをさせて頂けたくらいお世話にもなった作品だ。
その漫画のお話の中で読書感想文の回がある。7話くらいにかけてそのお話が続くのだが、主人公であるヤンキー石平くんの読書感想文への向き合い方がどんどん変わっていくのが本当に心にグッとくる。ネタバレになるので詳しくは語らないが、石平少年のようなわくわくを学生時代味わっとけばよかったとすごく後悔した。私はずっとこんなに楽しい経験を逃し続けたのだなと悔しくなった。

あの時、私はなぜ書かなかったのか。書いていたら自分の文章はもっと読めるようなものになっていたのではないか。自分から成長の芽を詰んでいたと思うと自責の念に駆られる。


だが、今からでも読書感想文を書くことが出来る。
気持ちを高めるために原稿用紙を買おう。一冊目に何を選ぼう。
ひとまず400字で自分の感情を吐露することから始めてみようと思う。

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