「で、それで、」

冬。人肌あれば暑くない夏。だけど私はずっと雪。湿気もなく乾いた雪、寒い砂漠。寂しさに押し殺されて気付いたら私は人形。

空になったら容器なんて邪魔なだけ。だけど私は既に空、既に邪魔。

熱帯魚、誘惑。負けない躰、勝てない頭。次から次へと出てくる、だからもうすぐ墓場。

道路に飛び出す私、とめない誰か。線香花火が頭で散った。とまる迷路。ぐちゃぐちゃになる人形。どこかに飛んでくビニール袋。

ぐちゃぐちゃを集めたらさらにぐちゃぐちゃになりました。と、誰かが吐いた。虹色、あたしは朱色。私の中から溢れたジャムを掬って食べる。自分で。水に流すと環境汚染。あたしは公害。止まらない髄。またしても熱帯魚の墓場。

心を呟いたら見知らぬ誰かに刺されました。通り魔は冤罪だと叫んだ。流れるジャム。溢れるチョコ。汚いマシュマロ。本当はみんな綺麗なマシュマロなのにチョコ付けてどろどろ。

中身を捨てろと言われたのでゴミ捨て場に出しました。誰も拾わず社会のゴミ。役立たず。ゴミ袋にラベルを貼りたい。生ゴミ？粗大ゴミ？ここでもお荷物。ただの人形。

で、それで、