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選挙おつかれ!さて、新しい議会どうやってはじめる?

こんにちは!おのみずきです🙋🏻‍♀️🌱
世田谷区議会では、5月1日から新しい議員の任期が始まりました。途中GW休暇を挟みつつ、今日までの間に議会では何が行われていたのか?初登庁早々おかしくない…?と思ったこと、等々まとめておきたいと思います。

改選直後の議会は新学期を迎えた学校みたい

はじめに、正確に言うとまだ現時点では、「議会」は立ち上がってすらいません。選挙で改選された50人の議員がただそこに存在しているだけでは、議会は“適法に活動できる”状態にないんです。なので、まず最初にやることは、会派を組んだり、誰がどの議員控室を使うか決めたり、議会内の役職や委員会の構成を決めたり、議会運営のルール諸々を確認したり…と、必要な時にすぐ議会を動かせるように下準備をします。
学校でも新学年になったら、新しいクラスの中で班を作ったり委員会決めたり席替えしたり色々やりますよね。まさにあんな感じです。

議会に入ってびっくり!私たちは議論にも参加できないの?

ただ、世田谷区議会の場合、学校のクラス運営とは大きく違う部分がありました。それは、議会運営に関わるあれこれを実質的に決めるのは、議員全員が参加する会議の場ではなく、事前の議員間(実際は会派間)の交渉や、議員4人以上の”交渉会派”しか参加できない「各派代表者会」と呼ばれる場である、という点です。
新議会の詳細な日程案すら、他会派からコピーをもらわないと共有されない事態に衝撃を受け、初登庁早々、インスタに長文投稿をしてしまいました(投稿詳細はこちら👇)。

この各派代表者会、この数日間のうちに4~5回開催されていたみたいなのですが、例えば、各委員会で扱う内容を見直して新しい委員会を作ろう、とか、議会での少数会派の発言時間削っちゃう?とか、シャレにならんくらい重要なことをしれっと決めてたりするんです…!
なのに、これまでの慣習で交渉会派しか参加できない決まりになっているから、ということで、今回2人会派となった私たち「生活者ネットワーク世田谷区議団」には、あくまで事後報告のみです。議場外の非公式の会議なので、議事録はとらないし、公開もされません。ひらかれた透明性のある議会とは一体…???

実質的に、議会内の重要なとりきめや慣例を決めている議員協議会や各派代表者会も、ちゃんとみんなに公開すべきだと思います。

会派構成と交渉会派の図

🌟コラムー議会内のオモテ会議とウラ会議🌟
初登庁早々、色んな会議の名前が続々登場して、新人議員にとっては混乱の極みなので、整理させてください…
まず前提として、議会のルールを定める会議規則や条例に位置づけられた、本会議と委員会の会議だけが正式な会議です。各派代表者会や議員協議会などは、世田谷区議会の会議規則・委員会条例には規定されていないので、“非公式のウラ会議”ということになります。

●各派代表者会(会派代表者会議とも)=世田谷区議会の場合、4人以上の議員から構成される交渉会派のみ参加できる。議会の運営に関すること等、大事なことを一部の人たちだけで決めている。
●議員協議会(全員協議会とも)=本会議場に議員全員が集まって開催される。各派代表者会で決めた内容が報告され、特に意見が割れたりしなければ、「異議なーし!」って叫ぶだけ。短時間で終了することが多い。

上記はいずれもウラ会議なので、議事録は作成されず、区民に公開されることもありません。初会議が開催され、正式に議会運営委員会(=議運)が立ち上がると、それ以降は、
●各派代表者会 → ◎議会運営委員会/理事長会
●議員協議会 → ◎議会(本会議)
にそれぞれ役割は移行し、公式の会議の扱いになるようです。とはいえ、議運も構成委員は交渉会派から選任され、少数会派はあくまで委員外議員(オブザーバー)としてしか参加が認められていないので、問題点は似ています。
ちなみに、↑以外にも ●幹事長会 なるものもあります。これは、議長・副議長と交渉会派の代表から構成されていて、主には区からの情報共有目的とのことですが、交渉会派の代表を集めて先に情報共有する意味がよく分からない…

議会における実質的な議論の場は、委員会!

本会議は、議員全員が本会議場に集まって、議案を審議し、意思決定する場です。でも、大量の議案を毎回本会議でじっくり審議することは難しいですよね。なので、実際には各議員が分担して、それぞれの所属委員会で詳細な審査を行っています。この委員会の構成やメンバーを決めるのも、この時期にやることの一つです。

ちなみに、委員会の所属枠の確保から、議員控室どこ使うか問題に至るまで、とにかく大きい交渉会派から優先的に、これが基本ルールです。会派順序7番目の生ネは、自分たちの番が回ってきた時に、入りたい委員会の枠が奇跡的に残っていることを祈るしかありません。
今回わたしたちは、福祉と区民生活(←ジェンダーや女性政策に関わる内容を扱っているのはココ)を絶対に取りたかったのですが、こちらは無事に確保できました…!!おのは、以下を務めることになりました。

  • 区民生活常任委員会 委員

  • 環境・災害・防犯・オウム問題対策等特別委員会 委員

  • 防災会議(附属機関) メンバー

これも、大きい会派なら全部の委員会に委員を出せるので、実質的な議論の場に参加できるし、情報もまんべんなくGETできるし、有利ですよね。生ネは2人しかいないから、委員会も選べるのはたった2つのみ…少なくとも、委員を出していない委員会についても確実に傍聴ができるように、各委員会の日程をずらすか、全委員会の録画配信の整備を一刻も早く進めたい!

5つの常任委員会の構成

特別委員会に関する意見、出してみた

↑のインスタ投稿でも触れたのですが、年に12回以上開催される「常任委員会」とは別に、開催頻度はやや少なめ(年8回程度)だけど、その分特定のトピックについてじっくり議論・審査できる「特別委員会」というものがあります。この委員会の内容や構成についても、各派代表者会に意見を提出できる機会があったので、せっかくなら!と頑張って意見書をつくって提出してみました。
意見の内容はこんな感じ👇

生ネが提出した「特別委員会に関する意見」(全文)

これを踏まえて、各派代表者会で議論された結果・・・
私たちの提案によって、オウム真理教の問題だけでなくその他の新たなカルト問題に関しても、「環境・災害・防犯・オウム問題対策等特別委員会」のもとでの取り組み強化が明記されました!

また、「ジェンダーギャップ解消特別委員会」の新設は、ジェンダー主流化という観点からも重要だと考えての提案だったのですが、各派代表者会ではあっけなくスルーされた?みたいです。議事録がないから、交渉会派の人たちにどういう受け止め方をされて、具体的にどういう議論がされたのか、全然見えないんだよな…納得感、ZERO。

そういうわけで、改編・新設・廃止を経て、4つの特別委員会は👇のような感じになりました。自民や公明、共産の提案で新設された、子ども・若者施策推進特別委員会は、常任委員会並みの頻度でしっかりやっていこう、という話になったっぽいです。

4つの特別委員会の構成

議会の運営に関するルールを確認しよう!

任期開始2日目にペッと配布された資料の中に、とっても大事な資料が含まれていました。「議会運営に関する主な確認事項」と書かれたその紙には、これからの議会はこうやって進めていくよ、という議会に関する様々な慣習、ルールが示されていました。

「議会運営に関する主な確認事項」より一部抜粋

この「議会運営に関する主な確認事項」について、何も言わずに「異議ナーシ」してしまうと、今後の議会で少数会派の意見が軽んじられる状況になりかねない…!!というわけで、すでに書いたような内容を含め、このたった数日間のうちに、おかしくない…???と感じた部分を洗いざらいピックアップして、意見を提出することにしました🔥
生ネからは、具体的な意見をたくさん出したのですが、ポイントは以下の通りです。

  • 「議員平等の原則」に則り、会派の構成員数に応じて、“交渉団体会派”ならびに“非交渉団体会派”を区別し、議員活動の範囲や議会内における権限の差を設けることに疑義を呈し、見直しを求める。例えば、議会における発言時間の制限や、委員会への出席・傍聴の可否など。

  • 「議事公開の原則」に則り、本会議、予算・決算特別委員会に加え、その他のすべての委員会についても、ライブ中継及び録画配信を一日も早く実現し、区議会ホームページで区民が広く閲覧できるように改善を求める。区議会の情報をプッシュ型で区民に届ける方法の検討等、議会広報の在り方の見直しは必須。

各派代表者会の結果、私たちの意見も少しは汲まれたみたいです。
💡議運の委員外議員は、すべての非交渉会派より1名出席できることに。
※委員外議員(オブザーバー)なので、発言はできるけど、採決には参加できない…
💡議会広報について、委員会のライブ中継及び録画配信は、新庁舎移行に向けて今後具体的に協議することを確認。
💡生ネ意見を受けて、区議会だよりの配布方法は検討の必要がある、との意見が出された。

議会での発言時間について意見が割れた!どうする?

ただ、議会での発言時間をめぐっては、各派代表者会で意見が割れたため、急遽(形式だけだと思ってた)議員協議会で決を採って決めることに!しかも、採決の前に本会議場で意見を述べられる機会もあるらしい!👀✨とのことで、新人2人、やる気に満ち溢れた私たちも、早速「発言通告書」を書いて提出。

少数会派にも平等に発言時間を認める(案1)
会派の大きさによって発言時間に制限を設ける(案2)

私たちが述べるのは、もちろん案1への賛成意見です。他にも共産と、レインボー世田谷の上川さんが同じく賛成意見を述べました。案2は、8年前に改悪された内容で、現状維持をしたい自民・公明・維無行はこちらを支持。

幹事長の関口さんが、「せっかくなら意見書のドラフトを作成したおのさんやってみる?」と言ってくれたので、幹事長ポストでもない30歳新人、議員になって初の意見陳述に挑戦です!
・・・本番。指名されたら、「はい、座長!」と叫んで、その場に起立して、私たちの考えを述べていきます。緊張して手が震えていましたが、なんとか噛まずに最後まで言い切りました…!(後日、共産のたかじょうさんに『堂々としていて立派だったよ』と声かけてもらった…ヤサスィ)

ただ結果は、賛成少数で私たちの案は否決。残念ながら「1会派10分以内」という提案は通らず、現状のまま。私たち2人会派の生ネは、議案に対する討論(意見)と請願の処理に関しては、持ち時間5分(少なッ!)となってしまいました。少数会派の発言時間を制限する現状のルール、民主的な議会運営とは何か常に考え、訴えていく必要性を痛感しています。

今後4年間を通して、議会改革も進めていきたいです…!!(切実)

議員控室について

世田谷区議会は、世田谷区役所第二庁舎の4Fと5Fにありまして、議員控室は5Fです。私たち会派は2人に減ってしまったのですが、半年後に新庁舎へのお引っ越しを控えていることもあってか、どの会派もあまり部屋を移動したがらず…幸い前期と同じ部屋を使えることになりました💛

秋頃には、現在建設中の新庁舎が完成し、区議会もそちらにお引っ越しの予定です。新庁舎の議員控室についても、どこになるかはもう決まっています。生ネは、上川あやさんとルームシェアになる予定で、嬉しいけど憧れの上川さんと同室、緊張~~~!!!って感じです///

おわりに

ここまで読んでくださった方、ありがとうございます!今回の記事では、選挙が終わって当選が確定した後、初議会までの間に一体何が起こっているのか?という視点で、おのが気になった点を中心に色々まとめてみました。

世田谷区議会では、5/10(水)に行われた議員協議会をもって、だいたいの準備が整ったので、いよいよ来週5/17(水)から初議会(=第1回臨時会)が始まります!といっても、やることは、議長・副議長の選挙と、委員会を正式に設置してその正副委員長を決めることがメインっぽい。
5/29(月)には、初めての常任委員会もあるし、そろそろ6月定例会の一般質問の準備も始めたいし、色々忙しくなりそうです…!!楽しみ💞

今後も活動報告として、noteは不定期に更新していきたいと思います。
ではではー!

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