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小さな地平線の向こうで(詩)

一本の真っ直ぐな道、
長く長い一本道、
その遠くの一番奥に、
ビルのあいだの小さな地平線がありました。

地平線からは突然車が現れて、
まるで地平線の向こうに自動車工場でもあるのでしょうか。
それとは逆にずっと前に私を追い越した車が
地平線の向こうで突然姿を消すのです。

車の死、
車は生まれ、車は死んで、
次から次へと生まれて死んで、
私は生死の境を、
小さな地平線の向こうを眺めました。

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