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断捨離の先にあるもの

近頃、インテリア誌がかなり減ってしまった印象を受けます。本屋さんのインテリアコーナーは収納、掃除、断捨離関連の書籍ばかり。ほとんどが、雑然としたbeforeの写真の隣に、さっぱりと片付いたafterの写真が並ぶ、おなじみの構成です。が、「ここから、さらにもう一段階進んだafte写真が見たい」と、いつも思ってしまいます。

片付けの本が手を変え品を変え出版されるのは、それだけ悩んでいる人が多い故なのでしょうが、なかには、片付けが下手なのではなく、頑張ったご褒美の素晴らしさがわからないから、だから、やる気になれない。または、散らかしているわけではないのに、雑然とした印象がぬぐえず、自分を片付け下手だと思い込んでいる。そういったケースも多いのではないかと。

それはすべて、お部屋の「美」が足らないから、です。ここはもう、あえて言い切ってしまいます。不要なものは処分して常に整理整頓、清潔を心がけるのは素晴らしいことですが、それが最終目的ではあまりにつまらない。頑張って片付けた先に待っているのが、収納家具や百均製品に囲まれた生活というのでは、げんなりしてしまいます。

不要なもの処分する = 新しいものを選ぶ権利が生まれる というルールを決めれば、「景品のマグカップを捨てたら何買おうかな……やっぱジノリかいやアスティエいっちゃうか~」と、ものすごく楽しくなります。不思議と無駄遣いも減り(お皿1枚でも価値あるものに触れると目が肥えて安物買いの銭失ではなくなるのです)、ふと気が付くと、お部屋は美しいものだらけ。嗚呼、美しき哉人生!!

キレイなお部屋と、美しいお部屋は違います。断捨離©のやましたひでこ先生もおっしゃっています。「スッキリからウットリへ」と。

ミニマリストを目指しているのでなければ、新しいものを手に入れることに罪悪感を持つ必要は全くありません。捨てっぱなしを卒業しましょう。

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