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てぃくる 979 お肌つやつや

「食べたらお肌つやつやになるんじゃないのか」
「あほう。俺の肌がつやつやなんだよ」



 ということで、寒茸の別名もあるヒラタケです。晩秋から冬にかけて発生し、味に癖のない大型のきのこなので昔から利用されてきました。
 ただし。味に癖がないのは無個性の裏返しでもあり、きのこ自体の味がいいものほどは珍重されません。汁の味をよく吸い込むので煮込み系によく合い、わたしは好きです。収量も多いですし。

 ヒラタケには寒い時期に発生するというだけでなく、おもしろい性質がいくつかあります。
 まず、菌糸で線虫を捕まえて食ってしまうという性質があります。この性質は意外に知られていません。また、きのこのひだに専門に取り付く線虫がおり、線虫がついたきのこはひだがぼこぼこになります。線虫を食ったり、線虫に食われたり、なんですよ。ええ。

 街路樹の切り株などにひょこっと出ることもありますので、見かけたら観察してみてください。
 わたしなら、採って食べてしまいますけどね。


寒茸は味噌も醤油も身に含む

(2023-01-16)

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