ホットクックが当初の思惑通り使いこなせなかった話(と、その後)
我が家には、ホットクックがある。
知らない方のために説明すると、材料を入れてボタンを押すと放っておくだけで料理が完成するという、なんとも夢のような電気調理鍋だ。
混ぜる作業は「まぜ技ユニット」が自動でやってくれ、火加減も自動で調整してくれる。
中でも私がいいな、と思ったのが、予約調理機能である。
そんな訳で、ホットクックが忙しいフルタイム共働き生活の救世主になってくれることを期待し、購入を決めたのだった。
買ったこと自体は後悔していない。
が、期待通りだったかというと決してそうではなかった、というのが正直なところで…。
①食材が柔らかくなりすぎて美味しくない
まず、ぶち当たったのがこちら。
出来た料理が美味しくないのである。
豚バラ大根を予約調理で作ってみたところ、ドロドロの大根と、粉々に崩れたバラ肉、それらが濃い目に煮詰まったなんとも言えない代物が完成した。
ちなみに朝7時にセットし、18時に完成する設定だ。
その後レシピ本を買い、何品か作ってみた。
大きめに切ったじゃがいもの形がひとまわりもふたまわりも小さくなったり、異常に骨離れがよいモロモロの手羽元が煮えたりした。
②原因と考察
なぜこういう現象が起きるのか。それはホットクックの予約調理の仕組みに関係している。
公式サイト記載の下記のグラフによると、初期の段階で料理は粗方完成しているが、腐らせないために、適温状態とはいえその後も鍋の中は常に火が入っている。
先に記載した私の場合だと、約11時間も食材を加熱し続けていたことになる。
続いて、今の生活に予約調理を活用できるかを考えてみた。
予約調理のセットの時間を遅くする→私の職場にテレワークの制度がなく不可能
朝食材を切って内鍋に入れておき、保育園のお迎え前に調理開始ボタンを押す→あの大きな内鍋を入れるスペースが冷蔵庫内に確保できない(副菜を中心とした作り置きが入っている)
我慢して食べる→美味しくない料理を食べたくない!
私は、食に対しては、良くも悪くもそれなりにこだわりがある方だと思っている。
食べ比べや食べ歩きの記事も過去にアップしているが、作るにせよ買うにせよ、なるべく美味しいものを食べたいのである。
というわけで、予約調理機能の活用は早々に断念することとなった。
③では、どのように活用する?
だからと言って、置物にするには惜しい。我が家の活用方法の一部は以下の通り。主に多少時間をかけられる休日のご飯や、週末の作り置きに使用している。
また、昨年末にかけては年末年始のおせち作りにも使用したので少しばかりご紹介したい。
無水カレー
これは鉄板料理かもしれない。
手羽元、玉ねぎ、トマト、調味料だけを入れて作るカレーである。
カレーを作るときに気をつけているのは、ルーを入れるタイミング。
ホットクックのレシピでは加熱前にルーを入れるが、私は調理時間の終盤で子どもの分を取り分けた後、子どもの分は鍋で甘口ルーを入れ、大人は辛口ルーを後入れにしている(ルーが溶け切らない場合は追加加熱)。
こうすることで、大人は辛口、子どもは甘口で美味しくそれぞれいただける。
ただこれも、あまり長いこと煮ると手羽元がほろほろになりすぎてグズグズになってしまう。予約調理はしても数時間かと。
ポテトサラダ
これも良く作る。
じゃがいも人参玉ねぎと少しの水を入れ、「ポテトサラダ」ボタンを押して自動調理。
加熱後、熱いうちに酢と砂糖で下味を。
粗熱が取れたらマヨネーズ、塩もみしたきゅうり、切ったハムを入れて混ぜ、完成。
その時々で、カニカマやコーンを入れることもある。
マッシャー不要で、週末の作り置きに最適。
ゆで卵
私が作ると鍋の中でヒビが入って白身が飛び出したりするゆで卵も、ホットクックなら簡単。
水100mlを注ぎ、卵を入れ、「ゆで卵」ボタンを押す。完成。
卵の黄身はどうしても偏るがやむを得ない。
加熱時間を調整すれば半熟卵もできる。
(おせち2024)チャーシューを作ってみた
肩ロースのブロックをタコ糸で縛り、水と醤油を注ぐ。はちみつを入れ、ニンニクチューブと生姜チューブを適当に。
臭み消しのためネギの青い部分を入れて「豚の角煮」ボタン。完成。レシピはこちらを参考に。
(おせち2024)栗きんとんも作ってみた
栗きんとんの自動調理メニューがあったので作ってみた。
公式レシピから砂糖は1/3に減らし、栗の甘露煮シロップを増量した。重労働につき裏ごしは途中で諦めてしまったが、市販品より甘すぎなくて良い。
④美味しいものを作るためには多少の手間も必要
毎日のようにホットクックを活用している方がいらっしゃることは承知している。
ただ、私のように日常使いに向かない人もいる、それだけである。
検討している方がいらっしゃれば、レンタルなどして、購入前に自分に向くかどうか試すことをおすすめする。
また、加熱中に目を離せるというメリットはあるが、圧力鍋ではないので、調理時間それ自体は時短にならないことにも注意が必要だ。私は専ら休日、多少手間をかけたいご飯を作るために使っている。
ラクして美味しいは理想だが、なかなかそう全てうまくはいかない。それがホットクック導入で私が得た気づきだ。
最後に…皆様、毎日のご飯作りお疲れさまです。
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